【漫画】犬や猫を亡くした飼い主に、似た子が授かりますように「ああそういう仕組みだったんだ」「素敵なお話」

「おかえり」（提供：松本ひで吉さん）

　「松本ひで吉（@hidekiccan）」さんが描く漫画『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』に登場する「猫さま」と「犬くん」は１３歳でお空に旅立ちましたが、その後も発表されている漫画が注目を集めています。

　以前とは異なる二頭身で描かれる最近の漫画は、お空の世界をイメージする内容です。今回は５枚の漫画が、Ｘに別日に投稿されました。

　１枚目の漫画は、犬くんと猫さまが並んで歩いていると、いつの間にか子犬が仲間に入っていたところから始まります。犬くんはすぐにその子犬と仲良くなって遊びますが、誰かは知りません。すると柄の似た成犬が子犬を呼びにきて一緒に去っていきました。

　今度は「ねぇ」と呼びかけられて振り向くと、三毛猫さんが立っています。お腹に傷があるその子は、くるりんぱっと元気に回って見せました。そして「一緒に行きましょうよ」と歩き出し、３匹は大きな扉の前に到着します。

　扉についていた小さなドアから中に入ると、子犬や子猫が大喜びで駆け寄ってきました。犬くんはすぐに一緒に盛り上がりますが、猫さまはびっくり。すると「先生」と呼ばれる白い髭を立派に蓄えた仙人のようなおじいさんが、「きみらもよくきたね。おかえり」となでてくれました。

　そして三毛猫さんに「きみは、大事な人が泣いているのかな？」と声をかけます。「そうなの、ほんと困っちゃう！！」と言いながら、三毛猫さんはまたくるっと回って見せました。「あたし、もうすっかり元気なの。いっぱい遊べるし、いっぱい食べられるの！」「楽しい思い出もいっぱいあるのに！」「あの子、忘れちゃったのかしら…」と肩を落とします。

　すると先生は、「それじゃ、このこを送ってあげよう」と三毛の子猫を三毛猫さんに託しました。「行く前に一緒にいっぱい遊んで、いっぱい教えてもらうんだよ」と先生が言うと「あい！」と元気よく返事をした子猫は、三毛猫さんと去っていきました。

　ふと猫さまが周りを見ると、どの子もペアで過ごしています。「なるほど、そういうところか」と状況を察する猫さま。子犬や子猫に囲まれた先生が「きみたちもそうかな？」と聞くと、猫さまは「や、うちはなんか賑やかにやっているみたいなんで」と答えました。そして自分たちにはここは必要ないからそろそろ行くか…と振り返ると、犬くんはそこにいる子たちとすっかり馴染んで遊んでいたという漫画でした。

「うちに来た新入りちゃんは、先代の子達の色んなところを吸収して来ました(^-^)　こうやって習って来たのですね」
「前の子が亡くなって毎日泣いていたところに、ご縁があって今の子達が来ました。こういうことあったのかな…前の子に色々教えてもらったのかな。」
「昔ねこちゃんを飼ってて　虹を渡ったねこちゃんの　そっくりの仔猫が庭先に迷い込んできてて　ああそういう仕組みだったんだなって涙があふれました☺️✨　またうちを選んでくれて　ありがとうって　改めて感謝の気持ちでいっぱいです✨」
「そうですね　ひで吉先生とこは、ぱるたんをご出産されたりガーラさんが来たりでにぎやかですもんね　犬くんも猫さまも安心して見守ってくれてることでしょう」
「同じ子が戻ってくる事はなくても、お空で縁のあった子が来てくれるんですね。きっとそう」
「そうか〜、うちの子は種族を超えて来てくれました」
「いぬくん、ホントにどこへ行ってもマイペースだなぁ。かわいい♪」

　漫画には、たくさんのコメントが寄せられています。松本さんにお話を聞きました。

犬や猫を亡くした飼い主に、似た子が授かるようにとの思いで

──先生がみんなに「おかえり」というのは、みんなここから飼い主さんのところに行っているからなんですね。松本さんはなぜこの漫画を描こうと思われたのですか？

　ちいさな命がぽよぽよと、飼い主さんのところに行く準備をしている姿がイメージにうかび、かわいいので描きたくなりました。

──これまでの漫画で、望遠鏡で覗いたり竹筒から地上の音を聞いたりしてきた猫さまだから、松本さんが賑やかにやってることを知ってるのですね。

　猫さまだったらたぶんこんなこと言うよな、という気持ちで描きました。動物たちの気持ちのおおらかさに甘えているのかもしれませんが、あまり人のように複雑になやまずにのんびりしているにちがいない。そうあってくれと思って描いています。

（まいどなニュース／Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子）