10年目の先輩の給与明細を見たら…新入社員の自分と手取りが変わらない!? 入社後衝撃を受けた「給与・手当」の現実あるある
まいどなニュース / 2024年4月17日 7時5分
新卒就活の企業選びのポイントは人それぞれ。給料や福利厚生はとても気になるのに、実はよくわからないことが多くて、入社後に「初めて気がついた!」という勘違いが起こりがちです。「給与・手当」にまつわる、就活の“勘違いあるある”について聞きました。
その平均給与は「ホールディングス」の数字です
Aさん(関東在住、20代、新社会人)は、学生時代「できるだけ給与が高い会社に入ること」を目標に企業選びをしました。サークルの先輩に「初任給だけ見ても意味がないよ。福利厚生や手当は入っていないから。平均年収でチェックするといいよ」とアドバイスを受けたAさん。会社四季報の「平均年収」欄が高額な企業から、興味ある会社をいくつかピックアップして説明会に参加したそうです。
「とはいえ、志望動機で『平均年収が高いから』って言うわけにいかないのはわかっていましたから、それなりにちゃんと企業研究はしましたよ」というAさん。ですが「平均給与の落とし穴」に気づいたのは入社後のことでした。
その落とし穴とは「会社四季報でチェックした平均給与は〇〇ホールディングスの数字で、実際に入社することになる営業会社の平均給与とは異なる」というもの。
「〇〇ホールディングス」はグループ各社を統括するための持ち株会社のこと。経営を専門に行う会社ですから、所属する社員は少数精鋭、平均年収も当然高くなります。
Aさんはそのホールディングスの平均年収を見て、自分が入社することになる事業会社でも同じ年収を見込めると勘違いしてしまったのでした。とはいえ知名度も就職人気度もある程度高い会社だったため、「ホールディングスの平均年収までは上がらなくても、35歳までにそれなりに年収は上がっていくのでは…?」と期待しているそうです。
住宅手当があると思っていたのに
Bさん(関西在住、20代、新社会人)は、社会人になっても「自宅から通勤できる会社」に入社を希望していました。
その理由は、仕事に慣れるまではそれ以外の環境をできるだけ変えずにいたかったこと。そして、できるだけ節約して早く車を購入する資金を貯めたかったからです。
3社内定を得た会社のなかから、初任給は同程度だけれども住宅手当があると記載されている会社に入社することを決めました。「実家暮らしで住宅手当はまるまる浮くから、その分を貯金しよう!」という予定でした。
狙い通り、実家から通勤圏内の本社に配属されたBさん。しかし、入社前の手続きで「住宅手当は実家から通えずに、賃貸物件を借りる人が対象」で、金額も「借り上げ社宅の費用のうち半額が会社負担」だったことを知りました。
「住宅手当は全員一律で付与されるもの」と思い込んでいたBさんは親兄弟や友人に愚痴を言ったそうですが「そんなことは当たり前」「将来転勤してひとり暮らしをするかもしれないときに半額出るのだからいいじゃないか」と言われて、誰も慰めてくれなかったそうです。
入社10年目の人と手取りがほとんど変わらない
Cさん(関東在住、20代、新社会人)が就職活動をした当時、会社説明会で何社か「初任給をUPしました」という説明を受けました。「賃上げのニュースを見るけれど、本当にあがっているのだな」とうれしくなったCさん、さらに夏のボーナスが新入社員にも支給されると知り「いい会社だなあ」と喜んでいました。
年末、初めて源泉徴収の手続きをする際、わからない項目があって入社10年目の先輩に質問したとき、あまり細かいことを気にしないタイプの先輩は自分の給与明細を見せながら説明してくれたそうです。
そこには、入社1年目の自分の手取りとほとんど変わらない数字が記載されていました。
「自分はまだ住民税も引かれていませんでしたし、先輩は財形もやっていてその分天引きも多かったですけど、正直10年経ってそんなに手取りが変わらないなんてショックでした。SNSで『初任給だけ上がってその他の社員の給与は据え置き。新人の方が基本給が高い』というツイートがバズっていましたが、ウチの会社も似たようなものだなと思って…」
衝撃を受けたCさん、すでに転職の準備を始めています。
◆沼田 絵美(ぬまた・えみ)人材業界や大学キャリアセンター相談業務などに20年以上携わる国家資格キャリアコンサルタント。
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