戦禍を生きた祖父が山奥に建てた別宅、どうなった? 50年以上放置、曖昧な情報頼りに山へ…孫が見た光景は
まいどなニュース / 2024年4月26日 6時50分
戦禍を生き抜いた祖父が山奥に別宅を建て、知人や親戚を招いたという噂があった―。50年以上も放置されていた隠れ家を探し出した孫のエピソードが、SNS上で話題になっている。曖昧な情報を頼りに、中国地方の標高300メートルの山へ。竹やぶをかきわけて歩くこと20分、孫が見た光景は―。
関東地方在住の男性(41)。祖父は1903年生まれで、1984年に80歳で亡くなった。親族によると、スポーツ万能で、黎明期のオリンピックに補欠で帯同し、高校野球の監督として甲子園に導いた経験もあるという。男性が2歳の時に亡くなっており、「記憶がないので、より一層、多才な祖父のことを知りたいと思っていました」と話す。
五右衛門風呂に全穴式便器…
別宅は数年前、母に聞いて存在を知った。でも、記憶は曖昧。そんな中、10年ぶりに親戚一同が集まる機会があった。一番年上の親戚が唯一、大まかな場所を覚えていた。親族は高齢で誰も訪れることができなくなったこともあり、男性が現状を確かめようと、4月に現地を訪れた。
道なき道を進んでいくと、割れた茶碗や山水を貯める「貯水槽」を発見。灯籠のほか、「昭和10(1935)年」と刻印された観音像、歌碑なども転がっていた。そして山の中腹に到着した頃、平場が開けた。「だいたいの木(柑橘)の木があって、みんなでもいで食べたと聞いています」と男性。そしてついに、竹藪の中に崩れた建物や五右衛門風呂などが現れた。全穴式の便器には「瀬258」と刻印されており、戦時中に瀬戸で作られた統制陶器だったことがうかがえるという。
「祖父は当時40代で、戦争に召集されませんでした。国難のさなかに余暇施設を作っていたというのは、多趣味だった祖父らしい」と想像する。また、オーシャンウイスキーやタカラビール、キリンレモンクレールなど…もあった。
新しくても1965年前後のものとみられる空き瓶だったといい、「祖父や母が飲んだかもしれないと思うと特別な感情が湧いてきます。記憶にあったらしい茶室の原型はとどめていませんでしたが、確かに祖父や親戚きょうだいが楽しい時間を過ごした場所だと分かりました」と話す。
下山して親族に話したところ、「よくぞ見つけてくれた」「懐かしい思い出をたどってくれてありがとう」と喜んでくれたという。
(まいどなニュース・山脇 未菜美)
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