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広島→岡山→奈良→東京 子犬きょうだいの巣立ちの旅 ゴールは岩手・陸前高田の優しい飼い主さん 大震災が紡いだご縁

まいどなニュース / 2024年6月10日 17時30分

広島→岡山→奈良→東京→岩手という長旅を経て巣立っていったきょうだいワンコのごま(左)と仁(右)

2022年11月末、広島県動物愛護センターに妊娠中の元野犬が収容されました。母犬は保護団体、ピースワンコ・ジャパン(以下、ピースワンコ)に保護され、保護施設で10匹を出産しました。

1匹は出産翌日に衰弱死してしまいましたがが、9匹の子犬と母犬はスタッフが献身的に世話し、子犬たちは元気に成長。程なくして、全ての子犬たちに里親募集をかけました。

耳が垂れたごま、耳がツンとたった仁に一目ぼれしたのが岩手・陸前高田に住む人でした。きょうだいの中でもごまと仁が仲良く楽しそうに遊ぶ動画を見て、「この2匹を引き離すのはかわいそう」で地元の友人に相談し、それぞれの家でごまと仁を迎え入れることはできないかと考えました。

岡山→奈良→東京へ段階的に移動

2人の里親希望者さんは遠方であることからオンライン面会や書類審査などをピースワンコに依頼。念入りな審査を受けたうえでこの里親希望者さんの家にごま、仁のそれぞれの譲渡が決まりました。

とはいえ、ごまと仁が当時暮らしていた岡山譲渡センターから岩手・陸前高田までは1100キロ以上あります。

子犬のごま、仁にとって、長距離移動はかなりの負担です。そこでスタッフは岡山からまず奈良譲渡センターに2匹を移動。数日間過ごした後、さらに東京の譲渡センターに2匹を移動させました。そして里親さん2名には岩手・陸前高田から車で東京に迎えに来てもらい、ここで落ち合うことになりました。

無事に岩手・陸前高田に辿り着き「幸せな犬生」へ

数日間の長旅で東京の譲渡センターにやってきたごま、仁は環境の変化に少々戸惑いながらも体調を崩すことはなく、そのまま「ずっとのお家」となるそれぞれの里親さんのお家へと巣立って行きました。

ごま、仁ともそれぞれの里親さんが用意してくれた「新しい首輪」と「ハーネス」を用意してくれており、これに付け替えていざ出発。東京から岩手までも相当な距離がありますが、無事にきょうだい一緒に到着し「幸せな犬生」を歩み始めました

海の近くの公園できょうだい一緒に走り回る日々

ごまの里親さんは東日本大震災発生時、現地で災害支援を行なったピースウィンズ・ジャパン(ピースワンコの運営母体)の支援を受け感謝と絆を抱いていました。つまり、過去の支援をきっかけに、ごまと仁は「ずっと一緒」の生活につながったというわけです。

陸前高田での生活でごまと仁はすっかり成長し、譲渡当時よりも随分体が大きくなりました。ごまは根っからのシャイな性格。知らない人の前では本来の性格を出せないこともありますが、少しずつコミュニケーションが取れるよう日々成長しています。

仁もまたビビリな性格で、迎えいれ当時はフリーズの連発でしたが、やがて初対面の人や他のワンコとも仲良くコミュニケーションを取ることができるようになりました。

そして、さすがきょうだい。ごまと仁は耳の形や背丈などこそ違えど、声もまたそっくりです。岩手・陸前高田の海の近くの公園で、友人同士の里親さんに連れられながら、きょうだい仲良く元気よく今日も走り回っています。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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