自宅の敷地内で倒れていた猫を保護、懸命な看病とリハビリで奇跡の回復…今ではおしゃべり大好き猫ちゃんに成長
まいどなニュース / 2024年5月6日 14時45分
倒れていた動物、帰宅したら「助けて」
レオくん(3歳10ヶ月・オス)は、Aさん宅の敷地内に倒れていた。Aさんは出勤する時に何か倒れている動物がいるのは見かけたが、離れたところだったので猫なのか何なのかも分からず、急いでいたためそのまま出勤したという。2020年7月15日のことだった。
「その日は忙しくて22時頃に帰宅しました。土砂降りでした。倒れていた動物のことも気になっていたのですが、元の場所にはいなくて安心しました。ほっとしたのも束の間、植え込みからニャ〜っという鳴き声がして、『えっ!』と思ったら、猫が『助けて、ニャ〜』と鳴いていたのです。マジっ!?って思いました」
Aさんは、レオくんを拾い上げ、すぐにお風呂直行した。ずぶ濡れで泥んこだったので洗ってみたら、真っ白になったという。翌日、獣医師に診せた時、「雨に濡れて低体温になっていたので、シャワーで温めて良かった」と言われたそうだ。
よく見てみると、レオくんはガリガリで目もろくに開いていなかった。食べ物をあげたかったが猫にあげらるものはなく、Aさんは牛乳を布に染み込ませて吸わせた。
「猫を飼ったことがなかったので、次はベッドをどうするか悩みました。急遽、ダンボールにタオルをたくさん敷いて、そこで休ませました。時間は既に深夜1時を回っていたと思います。翌朝、レオはダンボールの中でスヤスヤ寝ていました。牛乳を与えて会社に行ったのですが、気になったので定時に帰り、急いで動物病院に連れて行きました」
獣医師は、「この三日間が山場。元いた場所に戻した方がいい」と言った。しかし、元の場所もAさん宅の敷地なので、治療をお願いしたという。
「体重は400gしかありませんでした。クラミジアにかかっていて目は開かず、栄養状態もだいぶ悪い状態でした。骨折はしていませんでしたが首の辺りに傷があって、カラスに襲われたんじゃないかということでした」
歩けなかった猫が!
Aさんは一生懸命レオくんの看病をした。
「ペット用の哺乳瓶も持っていなかったので、とりあえず植物用の液肥ボトルをよく洗って哺乳瓶の代わりにしました。牛乳も猫用ミルクがあると知って、途中から猫用に切り替えました」
レオくんはなかなか歩くことができなかった。Aさんは毎日会社から帰るとレオくんの脚を動かすリハビリをした。変化が見え始めたのは3週間くらい経った頃だった。レオくんは感情を表すようになり、奇跡的に後ろ脚が動くようになった。
「後ろ脚が動くだけだと頭を中心にぐるぐる回るばかりで涙が出ました。奇跡が起こったのは8月12日の朝のことです。それまで、朝起きると私の布団の上でピョンピョンジャンプしていたのです!信じられない光景で感動しました」
おしゃべりでいたずら好き
Aさんは、当初、元気になったらレオくんを外に返すつもりだった。しかし、すっかり情が移ってしまい、迎える決心をしたという。
レオくんは、とても穏やかな猫になった。
「生後1ヶ月くらいの赤ちゃん猫の時に迎えたからでしょうか。シャーっと怒ったところは見たことがありません。後から来たアンちゃんともとても仲良くしています」
レオくんは実によく喋る猫で、「ドアを開けて」「遊んでくれ」「お腹空いた」「撫でて」など要求をする。さらに、朝は早朝に叩き起こしてくれるという。
「朝5時過ぎにはきちんと起こしてくれます。我が家は早寝早起きになりました(笑)最初は高くて優しい声で起こすのですが、なかなか起きないと、喉を鳴らして怒っている声に変わります。まさに人間です。毎朝一緒に庭に出て散歩してラジオ体操もしています」
さらに最近は、人をビックリさせるのがちょっとしたマイブームのようになっているというレオくん。「カーテンの影に隠れて脅かすとか、いろいろ企んでいます。きっと面白いんでしょうね(笑)よく笑わせてもらっています」
いつしかレオくんはAさんにとってなくてはならない存在になっていた。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
この記事に関連するニュース
-
交通事故に遭い、這いつくばって逃げる猫 「なんとか救いたい、でも治療費が出せない」…勇気ある決断がもたらした“奇跡”
まいどなニュース / 2024年6月28日 14時40分
-
目が合えば「シャー!!!」野良を生き抜いたオス猫 血だらけの足で保護され家族もできたのに…見られなかった満開の桜、それでも
まいどなニュース / 2024年6月19日 14時20分
-
玄関先の段ボール、不審に思って開けると…中には、下痢と尿まみれの生きものが 奇跡の回復で、22歳の長寿猫に成長したふくくんの物語
まいどなニュース / 2024年6月13日 15時20分
-
「人生の半分を一緒に過ごしてくれてありがとう」 夜中に助けた小さな命は、22年間も家族の一員に…長寿猫スズちゃんの物語
まいどなニュース / 2024年6月11日 20時5分
-
助けた黒猫にはいくつもの重い病気 「穏やかに過ごすため手術を諦めましょう」 獣医師の言葉にボランティアは決意した
まいどなニュース / 2024年6月8日 17時30分
ランキング
-
1【ダイソー】人気爆発で品薄だけど…「スイカバー」が作れるシロップはコスパ最高! 作って食べてみた
オールアバウト / 2024年7月4日 21時15分
-
2なぜ免許証とマイナカード「24年度末」までに一体化? 紛失したら運転できない? 国民にメリットあるのか
くるまのニュース / 2024年7月4日 9時10分
-
3スーパーでまとめ買いしたお肉→「そのまま冷凍庫」はNG!?理由に「知らんかった」ネット驚愕 ニチレイフーズオススメの方法は
まいどなニュース / 2024年7月3日 12時8分
-
4「知らないとヤバい…免許返すべき?」 道路にある「謎の斜線ゾーン」通って良い? どんな意味ある? 元警察官が解説
くるまのニュース / 2024年7月5日 9時10分
-
5寝るときにエアコンが欠かせません。電気代が安いのは「冷房」と「ドライ」どちらでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 2時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)