光すら感じていない元繁殖犬 両目摘出の大手術を乗り越えた 頑張りを見守っていた人が里親に
まいどなニュース / 2024年7月3日 17時30分
繁殖場から「引退犬」として保護された10歳ほどのシーズー、ボン。その月齢になるまで「人間の道具」として酷使され、さらにひどいドライアイを患っていました。涙が出ず、保護時には両目が白濁していました。
アイドッグ・レスキュー隊のスタッフは、ボンを動物病院に連れて行きました。診断結果は「光すら感じていない全盲。両目を摘出したほうが良い」というもの。スタッフは悩んだ末、獣医師の言葉を信じ手術を依頼し、ボンは手術を乗り越えました。
術後、約5日間の入院治療を経て、預かりボランティアさんのもとへ戻りましたが、目からの出血が数日間続きました。痛々しいその姿を見て、ボランティアさんは心を締めつけられるような思いを抱きました。しかし、何より一番辛く、そしてがんばったのはボン自身です。ボランティアさんは明るく接し、ボンの幸せな未来を信じて世話を続けました。
ドッグランを自由に走る
両目の摘出手術は成功し、抜糸も終えて元気を取り戻したボン。預かりボランティアさんの家族全員が献身的にお世話し、ボンは笑顔を見せるようになりました。アイドッグ・レスキュー隊が主催する「里親会」にも参加し、他のワンコたちとも積極的に交流しました。
目が見えないにもかかわらず、ボンはドッグランを自由に走り回ります。さまざまな障害を乗り越え、心からうれしそうな姿を見せるボン。その姿に、関係者たちは勇気をもらいました。
サイトの情報は「募集中」のまま
しかし、里親募集が始まってもなかなか縁が結ばれず、サイトの情報は「募集中」のままでした。過去にアイドッグ・レスキュー隊から保護犬を迎え入れたAさんは、ボンのことを気にかけてくれていました。ある日、「なかなか募集停止にならないボンを迎え入れたい」と申し出ました。Aさんは他の希望者たちに対して公平さを保つため、一般の里親希望者として申し込みをしました。
最終的にAさんが選ばれ、ボンはAさんの新しい家族となりました。Aさんの家に来たボンは先住犬とも仲良くなり、毎日の散歩やご飯、寝るときも一緒に過ごします。目が見えないボンですが、Aさんや先住犬の愛情をたっぷり感じ取り、今日も幸せに過ごしています。
紆余曲折を経て、辛い過去や苦しい手術を乗り越え、幸せをつかんだボン。明るく幸せなともしびは、残りの犬生に差し続けることでしょう。
(まいどなニュース特約・松田 義人)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
がりがりに痩せたジャック・ラッセル・テリア おっちょこちょいの老犬はみんなを笑顔に変える 心優しき人と運命の出会い
まいどなニュース / 2024年7月3日 15時30分
-
冬の東京をさまようシニアのトイプードル 視力はなく肺水腫で咳が止まらない 老犬を救った人々の愛と勇気
まいどなニュース / 2024年7月2日 17時30分
-
12歳のパピヨンを放置 飼い主の高齢者夫婦は認知症? シニア犬は視力をほぼ失っていた 安心しきった寝顔に「ここがあなたの新しいお家だよ」
まいどなニュース / 2024年7月1日 18時30分
-
性格良好でお利口 なぜあなたにはご縁がないの? 保護犬仲間の旅立ちを見送ること1年数カ月 ついにあなたの番がやってきた!
まいどなニュース / 2024年6月16日 18時30分
-
繁殖場から保護 11歳のダップルは悲しげな顔をしていた 「その涙を笑顔に変えようね」預かりボランティアの愛情が届いた日、老犬に奇跡が訪れた
まいどなニュース / 2024年6月15日 18時30分
ランキング
-
1Q. 納豆をより健康的に食べるには、どのような食べ合わせがおすすめですか? 【管理栄養士が解説】
オールアバウト / 2024年7月2日 20時45分
-
2"ホワイト化"する企業で急増中…産業医が聞いた過剰なストレスを抱えてメンタル不調に陥る中間管理職の悲鳴
プレジデントオンライン / 2024年7月3日 9時15分
-
3藤井聡太“八冠再独占”への道 最大の難関は伊藤匠・新叡王への挑戦権獲得、トーナメントでの4連勝が必須
NEWSポストセブン / 2024年7月3日 7時15分
-
4アレルギー表示漏れ→体調不良者発生…… ビアードパパが限定シュークリームの販売を中止「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年7月3日 14時1分
-
5運動習慣による“天然のコルセット”で施術後は順調に回復【ひどい腰痛も8割治る】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月3日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください