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口から大量出血で119番通報、救急隊「どうせ詐病だろ?」→「え!?本当にやばい!」なぜ命に関わる「重篤な症状」が見逃されるのか?

まいどなニュース / 2024年6月6日 7時52分

救急車を呼ぶ時、大事なことは…?※写真は救急搬送のイメージです。(jaraku/stock.adobe.com)

救急車の出場件数が過去最多を更新し続けているという。それに伴い、東京都消防庁は緊急性のない通報に対して、「電話を途中で切断する場合がある」という異例の呼びかけを行なっている。

その結果、突然言葉が出なくなり救急搬送された若い女性が搬送先の医師から、「どうせメンタルでしょ」と半笑いで対応されたが、MRI検査の結果「脳梗塞」だったという投稿が、X(旧Twitter)で話題になった。すると、「救急医に軽視されたが実はくも膜下出血だった」「詐病と言われたが重篤な感染症だった」といった、同様の経験談が殺到。

なかでも注目を集めたのが、今から数年前、119番通報をするか迷った際にかける「救急安心センター」(#7119)に電話し、そこから救急車が手配されたにも関わらず、だるそうにチャイムを鳴らす救急隊が到着。しかし、明らかに重症だった投稿者の姿を見た途端、瞬時にプロの対応に変わった、というポストだ。

「どうせ迷惑通報だろ?」→「え!?本当にやばい!!」

<以下、投稿者によるXのポストより>

「『口から血が出てて…」って救急車呼んだら、『…え?自分でいけませんか?』『すみません、ちょっと無理そうで…』『はぁ…』みたいなやり取りの後に来た隊員の方がだるそうにドアの前で立ってたんだけど、両手にビニール袋抱えてドパドパ吐血し続ける私を見てあわてて、『な、何で歩いてるんですか!?』って言われ、『すみません、なんか血が止まらなくて…』と、ごぽごぽ血に溺れながら喋ったら、『喋らないで!』と制止され。支えられながら救急車まで行って乗り込もうとしたら、『違う!本当にやばいです!』と、救急車に乗ってた人たちになんか報告し始め、『は?』みたいに隊員さんたちが私を見て、『担架!』って慌てふためいたの、いまだに家族の笑い話になってる(笑)」

「(救急隊員のうちの)1人がだるそうに片足ブラブラさせつつピンポン(インターホン)してたし、3人は救急車内で談笑してた。なぜ人の行動に目がいくかというと、自分が接客業で教える立場も経験してる職業柄、目に余る行為だったんですよね。でも血ゴポゴポの私を見てあわてふためいて、めちゃくちゃ優しくしてくれたのでOK!」

大量出血の投稿者を確認→プロの対応に

投稿者の壮絶体験に対し、同情の声と同時に、「出動しなくても良い要請に慣れちゃってたんでしょうね…」「(電話口の説明では)『よくある口内炎的なやつ』に聞こえて、実物見るまでは正直、救急隊員もうんざりしてたんやろな」と、不必要な救急通報が多過ぎる現状を嘆く声も寄せられた。

「まさにその通りで、『口内炎ですか?魚の骨が刺さりましたか?』『口の中の傷はすぐに塞がりますよ』となだめられ、違う違う!めちゃくちゃ(血が)出てるとすぐ訂正したくても口のなかが血でゴポゴポだったのでゆっくり訂正してたら、『あー、はいはい、めんどくさいからもう向かうよ、わかったから』みたいな対応に繋がりました」

「なんか『(通報時に症状を)ちゃんと伝えろよ』というコメントが来たので補足するんですが、『2時間様子見ても血が止まらない』『ビニール袋2袋目突入してる』『手足がしびれてきてめまいがしてきた』『ちょっとあと1時間はもう体が持ちそうにない』と伝えてるのに、あの塩対応ですからねー!」

しかし、投稿者の症状を見た途端、プロとして迅速に対応をしてくれたという救急隊員と、命の危険もあった大量出血の意外な原因について、投稿者に聞いた。

転倒したり意識を喪失しないように行動してくれた

投稿者のポストによると、当初は「また迷惑通報だろうな」とたかを括っていたように見えた救急隊員だったが、症状を確認した瞬間、即座に命を守るための対応をしてくれたという。

「電話対応とかの雑さは目立ってしまったけど、私と対面してからの行動力はとても良かったよ!適切な処置してくれたし、病院着いたらすぐに処置してくれるように手配してくれたし、隣でずっと体を支えてくれたし、気を失わないようにずっと声がけしてくれたよ。私が求めていることはしてくれたのでOK!」

「救急隊員って本来運ぶだけなんだけど、病院のなかまで体を支えて付き添って歩いてくれたよ。というか、車椅子を押してなかまで連れて行ってくれたよ。その時からもう意識朦朧だったけどね(病院着いた安心感で気が抜けた)。めちゃくちゃ心配そうにそわそわしながら去って行ったの、今も覚えてるよ。優しかったよ」

数年前に投稿者が経験した、塩対応からプロ対応に急変した救急隊員の行動と、「口から大量に出血」の原因について、投稿者に話を聞いた。

失血性ショックの危険も

ーー一連のポストは数年前の経験談とのこと。大量に出血して朦朧とした姿を確認した後の隊員の方々の対処が的確だったことにほっとしました。

「私は接客業をしており、職業柄、普段からゆっくりしっかり伝えるクセが通報時も出てしまい、本当にやばい状態であることが伝わりにくかったのも原因だと思います。しかも、口のなかが血でいっぱいで溺れていたため、ふぁふぃふふぇほぉ…みたいな話し口調だったため、相当聞き取りにくかったと思いますし、イタズラ電話と思われても仕方なかったと思います…。

なんなら、出血量の多さもあり頭が興奮状態で、こんなに意識もハッキリしてるのにこの状況を見たら隊員の方、驚くかなぁ~!ワクワク!とさえ思っていました。案の定、到着した隊員さんが海外の反応集動画のように、大袈裟なほど目をかっぴらいて驚かれたので満足しました(笑)」

ーー到着した救急隊員は何名でしたか?

「運転手1名、隊員3名の、計4名だったと思います。すでに吐いていた血の袋をどうしようと思っていたのですが、隊員の方に1袋目を渡すと重さを計られ、出血量からいつ倒れてもおかしくないと判断されて、靴下や下着は外せるだけ外してくださいと指示を受けました。失血で心肺停止した後のことを考えて動き出してくださってたのだと思います。皆さん、本当に頼もしかったです」

謎の大量出血の原因は…?

ーー駆けつけたご家族も驚かれたのでは…?

「救急車に乗り込む際、父は後ろで荷物を持っていましたが、大量に血を吐いている私をチラチラ見てはうぷっ…となっていたので、救急車のなかでも全く頼りになりませんでした(苦笑)。あまりに血が出るものですから、走行中も車内で横たわらずに座っていたのですが、救急車は隊員が座るベンチみたいなのがあるだけで、患者が座って移動するようには出来てないようで、担架の上に座っていましたが、血をあまりに失い過ぎて、顔や手や足の皮膚の色が真っ白になりつつあり、1名の隊員さんが声がけをしてくれながら、もう1名が隣に座って腰を支えてくれて、もう1名は立って私の肩をつかみつつ、病院に着くまでずっと支えてくださいました。到着後も、『自分で歩けます』と伝えましたが、車椅子を持って来てくださり、座った途端に軽く気絶しました…。車椅子を準備してもらって良かったです」

ーー大量の出血にも関わらず痛みはなかったそうですね。原因は…?

「実はこの日、歯を治療したのですが、医師から『少し血がでるかもしれないから30分ぐらいこれ噛んどいて』と、綿のようなものを詰められました。そもそも『歯を削るだけと言ってたのに、なんで血が…?』と思いつつ帰宅すると、10分もしないうちに吹き出すように出血し始め、綿なんかじゃ教えきれないほど大量に出続けたため、あわてて洗面台に行きましたが、5cm大ほどの血の塊までドパドパ出始めたので、ビニール袋に変えました…。2時間以上は出血し続けていたと思います」

非難の声や迷惑行為にめげずに頑張って!

ーー改めて、救急隊員の方々に伝えたいことはありますか?

「まず、救急隊員の方々に幻滅してるわけではない、ということはお伝えしたいです。私自身、接客業の従業員としてお客様対応の難しさを知ってますので、救急通報時の丁寧な対応は求めていませんが、一般的には『病人は優しくされるもの』という認識があると思いますので、少しでも救急の方が高圧的な態度や素っ気ない態度を取ってしまうと、接客業よりも厳しく判断されがちだと思います。お仕事、めげずに頑張っていただきたいです!」

◇ ◇

一連の体験談と共に、「救急車って気軽に呼ばれ過ぎて、ガチで困ってる人見るとあわてちゃうんだね(笑)」と、ユーモアを交えてXにポストしていた投稿者。

「母は今でも、『あの歯医者ね!』と思い出すたびに怒ってます(笑)。妹からは、『お姉ちゃんに虫歯があるのがそもそも悪いけど、本当に病院運がないね…』と哀れがられ、父は、『あれはすごかったよな!部屋中が血のティッシュであふれてて驚いた。怖かった…』と、自分の恐怖体験として語っています(笑)」(投稿者)

リプ欄には、「酷い…勝手に思い込みで判断されてしまって塩対応」「不要な救急車の要請があまりにも多いのはわかるけど、仕事なら責務なんだからちゃんと果たさなきゃダメだよね」と、救急側の対応を非難する声も多く寄せられた。

その一方で、「いちばん悪いのは止血の甘かった歯医者と、(隊員がナメてかかった原因になったであろう)救急車をタクシー代わりに使う一部の害悪なんだよなぁ…」と、救急への迷惑通報が増加している現状に対する問題提起の声も見受けられた。

口内から大量に出血!2時間以上も血が止まらない…

<以下、投稿者によるX(旧Twitter)のポストから>

「『口から血が出てて…』って救急車呼んだら、『…え?自分でいけませんか?』l『すみません、ちょっと無理そうで…』『はぁ…』みたいなやり取りの後に来た隊員の方がだるそうにドアの前で立ってたんだけど、両手にビニール袋抱えてドパドパ吐血し続ける私を見て慌てて『な、何で歩いてるんですか!?』って言われ、『すみません、なんか血が止まらなくて…』とごぽごぽ血に溺れながら喋ったら『喋らないで!』と制止され、支えられながら救急車まで行ってて乗り込もうとしたら『違う!本当にやばいです!』と車に乗ってた人たちになんか報告し始め、『は?』みたいな隊員さん達が私を見て『担架!!!』って、慌てふためいたの未だに家族の笑い話になってる笑笑」

「血だけ出てて痛みないから、別に救急車呼ぶほどじゃなさそうなんだけど、今は夜10時で病院やってないしこのままこの量が出続けたら死ぬなぁ…って考えてお願いしたんだけど、救急車って気軽に呼ばれ過ぎてガチで困ってる人見ると慌てちゃうんだね笑笑」

「救急車頼むか迷ったから救急安心センターに電話して相談し、救急担当に繋ぎますと言われて代わった時に、『え?それぐらいで?』みたいな対応だった。しかもゴポゴポ吐き続けてたから呂律回らなくて、20前半なのに80代と間違えられ~という流れ」

「隊員は4人いたけど、1人がだるそうに片足ブラブラさせつつピンポンしてたし、3人は救急車の中で談笑して話に花咲かせてた。なぜ人の行動に目がいくかって、自分が接客業で教える立場も経験してるから、職業柄目に余る行為だったんですよね。でも血ゴポゴポの私を見てあわてふためいて、めちゃくちゃ優しくしてくれたのでOK!」

「隊員『なんで歩いてるんですか!?』私『…え?でもさっき電話で明日病院行けって言ってましたよね…?』隊員『ええ…っ、ほ、本当に2袋も吐いていたんですか!? なんで1袋目で呼ばなかったんですか!』私『止まるかなって…』隊員『これは止まりませんよ!?』って会話あった」

失血性ショックによる心肺停止の危険も

「(救急車内でも)あまりに血が出るから横たわれなくて座って病院へ。口ゆすいでもどこから血が出てるのかもわからないほどずっと血があふれてて、隊員たちは心臓止まった時用の準備始めてたw 結論から言うと、歯医者さんの治療が甘くて奥歯側から血が吹き出してる状態。口腔外科で止血されて難なく終わった」

「なんか引用リツイートで、『ちゃんと伝えろよ』とコメントが来始めたので補足するんですが、『2時間様子見ても血が止まらない』『ビニール袋2袋目突入してる』『手足が痺れてきてめまいがしてきた』『ちょっとあと1時間はもう体持ちそうにない』と伝えてるのに、あの塩対応ですからねー!!」

「あまりの塩対応っぷりにあわてて、『これは(救急隊員に任せてたら)死ぬな』と思って、親にも電話かけて一人暮らしの家にすぐ駆けつけてもらった。あまりに血を吐いてて、家の中もちょっと殺人事件かな?ってなってたから、駆けつけた父親が吐きそうになってて、『こいつも使えねーな』って遠い目になってた(余談)」

「なんで数年前の隊員とのやりとり覚えてるかって? ハハッ、私が大の病院嫌いだからだよ!なんで真夜中に病院行かなくちゃいけなかったんだ!あんな悪夢忘れるか!忘れさせてくれよ!(待合室にいるだけで恐怖で涙出るし身体震え始めて貧血起こすめんどくさいタイプ)」

救急隊員は「知識」が第一。接客サービスは不要

「ちなみに駆けつけた父が、私の血だらけの状態を見て開口一番に『…死んだ!?』と言ったので笑ってしまったのを覚えている。娘と目があっただろうが」

「救急隊員に怒ってるツイートじゃないので悪しからず~!接客業の『接客』って色んな種類があって、ホテルやデパート、コンビニや遊園地。様々な『対応の仕方』がある。賃金が発生するぐらい『接客』って『お金』になる。救急隊員は『知識』が『お金』なので『接客力はゼロ』でしょ。大丈夫だよ」

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)

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