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三味線文化が大ピンチ…花街の元芸妓らが演奏方法を手ほどき「老若男女誰でも親しみやすい」、民族楽器研究家とタッグ

まいどなニュース / 2024年6月10日 7時30分

濱野さん(右)に教わりながら三味線を練習する新関さん(左)と見守る畠中さん=京都市東山区

三味線の弾き手を育てようと、京都市東山区の男性が知人の元芸妓と三味線研究会を立ち上げた。教室も開き、男性は「ゆくゆくは生徒らとまちを練り歩きながら演奏したい」と期待を込める。

ロシア民族弦楽器のバラライカ研究家の畠中英輔さん(74)。世界の音楽にまつわる書籍の制作を手がける中で、三味線を作る職人や弾き手が減っている現状を知った。

三味線の起源は14世紀末ごろに中国から琉球に伝来した「三弦」で、琉球を経て室町時代末期に堺に伝わったとされる。日本の伝統的弦楽器でありながら魅力があまり知られていないことに危機感を持ち、顔見知りだった花街の宮川町の元芸妓2人と昨秋、研究会を設立した。

教室では三味線の基本知識や演奏方法を教える。1回1時間程度の稽古で「さくらさくら」「春の小川」といった簡単な曲から始め、全10回で比較的短い小唄と端唄が弾けるようになることを目指す。4月下旬にあった教室では大学教授新関雅俊さん(61)=東山区=が、元芸妓の濱野静子さん(86)=同=の歌と演奏に合わせて「春が来た」を繰り返し練習した。

新関さんは約1年前に義母から三味線を譲り受けて以降、自宅で自主練習を続けていたものの、なかなか上達しなかったという。この日が2回目の稽古だったが、「三味線への理解が深い人に教わるので、1人で練習していた時とまるで違う。老後までに少しでも弾けるようになりたい」とほほ笑んだ。

畠中さんは「よく知らずに気後れしてしまう人も多い楽器だが、老若男女誰でも親しみやすい。魅力を知ってほしい」と話す。

1回1700円(お茶代含む)。三味線を持っていない場合は貸出や販売も行う。教室では生徒に加えて講師も募集している。

(まいどなニュース/京都新聞)

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