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「絶対に幸せになるんだぞ」 センター職員の優しさが第2の犬生につながった 保護した子犬を見守り散歩トレーニングも

まいどなニュース / 2024年7月16日 15時30分

大きな体ですが、その性格はいたってお利口さん

「秋葉犬」という呼び名、犬好きでも初めて耳にする人は多いかもしれません。

秋葉犬は茨城県茨城町秋葉地区にいる野犬の総称です。2022年に子犬の時期に捕獲され、茨城県指導センターに収容されたオスのハングマンもこの秋葉犬でした。

秋葉犬はセンターに常時収容され、その多くは過密な集団房で過ごしています。自由奔放な野生生活から一転したこの環境は、多くの犬にとってストレスフルで、不安定な生活を強いられます。集団房内ではストレスが原因で犬同士の喧嘩が耐えません。若いハングマンはこの過酷な環境で育ちました。

「絶対に幸せになるんだぞ」とセンター職員

センターの職員は「集団房での生活は過酷すぎる」と考え、去勢手術のタイミングでハングマンを個別房に移動させました。また、その懐っこさと純真さを見抜いた職員は、ハングマンに個別で散歩トレーニングを実施し、保護団体への引き渡しを積極的に進めました。

やがて、保護団体Delacroix Dog Ranchがハングマンを引き取りました。センターを去る際、職員はハングマンの体を軽くなでながら、「本当に決まりました。

良かったな。絶対に幸せになるんだぞ」と何度も声をかけました。

保健所や動物愛護センターと聞くと「殺処分」を連想する方が多いかもしれません。しかしそこで働く職員たちもまた1匹だって殺処分を望んではいません。ハングマンを見守ってきた職員の行動がそうした彼らの思いを強く示しているのです。

巨体でもおとなしいお利口さん

約30キロの成犬となったハングマンは、預かりボランティアの家で新生活を始めました。体は大きくても性格はおとなしく、シャンプーやケージ内での生活もすぐに受け入れる優等生ぶりでした。外でのトイレも1日2回の散歩で自然に済ませるようになりました。

うれしい知らせにセンター職員も感激

センター職員のトレーニングのおかげか、ハングマンは初めての道路でも静かに散歩を楽しむことができました。「飼い犬としての経験がないのに、ここまでお利口なのは驚き」と預かりボランティアさんも感激。そんな中、里親希望者からのうれしい知らせが舞い込みました。

巨体でありながら生真面目でおとなしいハングマンは、里親希望者の家でのトライアル期間でも優れた行動を続け、ついに新しい家族との暮らしが

もしセンターで過密な集団房で過ごしていたら、どうなっていたことでしょうか。犬同士の争いに巻き込まれるか、命を落としていたかもしれません。職員の手を差し伸べる行為が、心ある人々の思いとともに伝わり、本当に「幸せな犬生」へと結ばれたのです。

ハングマンの正式譲渡の知らせを聞いたあの職員は小躍りするほど喜んだそうです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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