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「テレビや炊飯器もなく」 昭和にあこがれ…25歳の元アイドル 「美空ひばりさんが好き、昭和歌謡からは景気の良さを感じる」

まいどなニュース / 2024年6月21日 12時15分

アイドルから実力派ミュージカル女優へと成長著しい田村芽実。カメラの前で様々な表情を見せる

2011年、ハロー!プロジェクトより「スマイレージ」(2014年「アンジュルム」に改名)のメンバーとしてデビューした田村芽実さん。2016年にアイドルグループを卒業し、現在は舞台を中心に活動。今秋からはNHK連続テレビ小説『おむすび』の出演も決まり、ますます注目を集めています。

25歳にして活動が多岐にわたる彼女は「美空ひばりさんが大好き」で、昭和や昔へのあこがれから驚きの生活も経験。あらためて芸能界入りのきっかけや現在の活動についてインタビューで聞きました。

テレビの雰囲気も今と全然違って…

――田村さんは美空ひばりさんがお好きだそうですね。

中学生の時に昔のテレビ番組を観てから、昭和歌謡全般がとても好きになりました。メロディや歌詞から、景気の良さを感じました。

テレビ番組の雰囲気も今とは全然違って、ドリフターズさんの番組では、舞台転換中にスター歌手の方がつなぎで歌われるなど、今だったらあり得ないことも! テレビを囲むお茶の間の雰囲気や、その盛り上がり方がエモいなと思いました。

――あの時代へのあこがれがあるのですね。お一人で古民家に住まわれているとか?

先日引っ越してしまったのですが、2年半ほど古民家に住んでいました。いつかくるかもしれない結婚や育児の前に、一度自分の趣味の場所に住みたいと思ったんです。

テレビや炊飯器もなく、ご飯は土鍋で炊き、音楽はレコードやラジオで聴くという生活をしました。不便ではあるのですが楽しかったです。でも冬は寒く、夏は暑いし虫もすごくて、最終的にネズミが屋根裏に入ってきたりも(苦笑)。

――それは大変ですね。

色々な意味で、言葉に表せないような経験になりました。私は自然や古いものが好きで、骨とう品や古着収集もしているのですが、もう気が済むまでやったので、今度は手放すという作業をできるようになってきました。

古民家での生活を極めたことで、「自分の趣味はこれぐらいなら楽しめるのだな」と分かり、今はマンションで暮らしています。

「政治家や学者にはなれそうにないけれど」

――かなりの行動力だと思うのですが、そもそも芸能界に興味をもたれたきっかけは?

幼い頃から家にミュージカルのDVDがあり、姉がミュージカルスクールに通っていて、という環境のなか、私も小学生の頃からジュニアミュージカルに出ていたので、いずれ自分はそういう道へ進むのだろうな、と漠然と思っていました。

ただ、大きなきっかけは東日本大震災なんです。これは自分にとっても衝撃的な出来事で、日本中が力を合わせないといけない、など幼いなりに色々考えました。

何か社会貢献をしたいと思った時、私は政治家や学者にはなれそうにないけど、芸能活動で皆さんを勇気づけ、支援金を呼びかけることもできるかも、と。私がお金持ちになって寄付をするというよりは、その窓口の存在になれたら、という気持ちでした。

――そんな大きな目的が! そういう意味では朝ドラ『おむすび』への出演は、影響力がありそうですね。

そうですね。結構大規模なオーディションがあり、ギャル役の候補だったので、初めて髪を金髪に染めて挑み、「選んでください」ではなく、誰よりもこの役をつかむ!という強い気持ちで臨みました。

作詞や作曲ができないというコンプレックスから

ミュージカル『赤と黒』『ヘアスプレー』など、舞台を中心に活躍の場を広げている現在の彼女。4年ぶりの単独ライブとして、自身で脚本・演出・主演を担った『私のもとへ還っておいで 田村芽実一人芝居コンサート』(2023年10月開催)を5月22日にBlu-rayとしてリリース。

あこがれである美空ひばりさんの「お祭りマンボ」、洋楽の「Dream Girls」や、椎名林檎さんの「本能」、アニメソングなど多彩な曲を披露しています。

――このステージにかける並々ならぬ思いが伝わってきました。

脚本は2日ほどで書き終えたのですが、構成に時間がかかりました。私は2018年にメジャーデビューもさせていただいたのですが、作詞や作曲ができないというコンプレックスがすごくあるんです。

25歳の誕生日を前に、最初はミュージカルライブ風にしようかと考えたものの、ただ歌うだけだとつまらないと思い、自分だけが作り出せる表現は何かと考えて、“一人芝居コンサート”という形になりました。

――都会の端っこにあるショーパブで歌い踊る女性、という設定は早くにひらめいたのですか?

ひらめいたというより、消去法でした。凝ったセットがないなか、一人で物語を進めるのは難しいけれど、この物語ならできるかな、と考えて。創作にあたり、ひとつ裏テーマというか、一本筋を通したいなとは思いました。

私は「オズの魔法使い」が大好きなのですが、主人公のドロシーは“村は退屈、虹の向こうへ行ってみたいわ”というように歌っていたら、突然ハリケーンで不思議な場所に飛ばされるんです。最終的におうちに帰ってきたドロシーは、本当に大切なものは自分の近くや自分自身の中にある、と気づく。そこからヒントをもらったところはあります。

――エネルギッシュな歌唱シーンが続いたところから、衝撃の独白になるくだりが感動的で、田村さんがキャラクターに入り込んでいるリアルさがありました。

ありがとうございます。でも自分で書いた物語に対して、読解をあまりしないので、調整が難しいところはありました。

逆にいつも出演しているミュージカルなどでは、別の方が書かれた脚本だからこそ、想像力を膨らませられるんだなと気づいて。役者は作品を立体化するだけではなく、想像力を使って新たな命を吹き込むのだと、今の仕事に誇りを持てました。

――脚本から携わることで気づきがあり、ステップアップになったのですね。

わりとクレイジーな作品ではあったと思うのですが(笑)、お客様が受け入れてくださったことで、さらにもっと突っ込んだ新しいものを書きたいなとも思いました。

それは、歌だけでもなくミュージカルでもなく、芝居でもない、枠にとらわれない作品。例えば地球ゴージャスさんのようなエンターテインメントを企画したいです。ただ、そういう自分のプロデュースは、失敗したとき共演者がいると迷惑がかかるので、一人で舞台に立つほうがいいですね(笑)。

◇ ◇

2023年10月21日に開催された一日限りのライブ、『私のもとへ還っておいで 田村芽実一人芝居コンサート』を収録したBlu-ray・DVD・CDのセットが発売中。11,000円。Blu-rayとDVDは同内容。CDは楽曲部分のみ収録(ボーナス音源2曲入り)、別冊ブックレット付き。NHKの連続テレビ小説『おむすび』は2024年秋からスタート、主演は橋本環奈さん、田村芽実さんは博多ギャル連合の柚木理沙(リサポン)役として出演。2025年春に行われる人気のブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』でローレン役として出演が決定。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・小野寺 亜紀)

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