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道路で行き倒れた猫を保護→骨盤骨折で大手術、歩けるように 運命の出会いが待っていた!

まいどなニュース / 2024年6月20日 7時10分

交通事故で道路にうずくまっていたという茶トラ猫(「あくのあ」さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)

「交通事故(?)で動けない猫がいる!」

大きなけがを負い道路で動けなかった茶トラ猫が保護され、里親さんが見つかるまでのエピソードが「感動的」だとInstagramで話題になりました。

投稿したのは、個人で保護活動をしているボランティアの「あくのあ」さん(@aqunoa33)。昨年12月、道路で動けなくなった茶トラ猫をある人が見つけ、急いで動物病院に連れて行きました。茶トラ猫は近所でよく見かける猫ちゃんだったとか。

病院で診てもらったところ、「骨盤骨折」と言われました。おそらく交通事故に遭ったのではないかとのこと。しかし、病院に連れて行った人は猫をこれまで飼ったことがなく、治療をしながら引き取り先を探しました。なかなか見つからなかったため、1週間後の再受診の時に病院から「引き取り依頼」を受けたのが、あくのあさんでした。

「いつもお世話になっている病院は、保護活動もされており、かわいそうな犬や猫を引き取っては里親さんを探しています。私も受け入れ可能な時はこちらの病院からも猫を引き取り、里親さんを探します。大けがを負った茶トラ猫ちゃんは男の子。保護時は推定2〜3歳とのことでした。人馴れしていたので飼い猫の可能性もあり、警察と保健所に問い合わせました。またいくつかの迷子サイトで検索もしましたが、どちらも届出はありませんでした」

あくのあさんは茶トラ猫を自宅に連れて帰りました。キャリーをのぞくとゴロゴロと喉を鳴らしていたという、茶トラ猫。でも全く動きません。なでると喜んだものの、腰の辺りを触ると少し怒るような様子も…当時は「骨盤が折れて、腰が相当痛かったんだと思います」とあくのあさんは振り返ります。

「診断名は『骨盤の右腸骨骨折』。割れた骨盤がうんちの通り道を狭めていて、うんちが出せません。いきみますが出せません。いろいろ試した結果、3種類の薬を飲ませて便を柔らかくしました。すると細い便が少しずつ出たのですが、腰を上げることができず…排便のたびにぬるま湯で絞ったタオルでお尻を拭きました。時々痛がり拭くのも怖かったです」

割れた骨盤、排便もままならず苦しんだ茶トラ猫 術後の経過はよく、ついに里親さんが!

そんな大けがを負い、排便もままならず苦しんだ茶トラ猫。しおぱんくんと名付けられました。最終的に、便の通り道を広げる目的と将来痛みが出るため骨頭を切る目的で、しおぱんくんは手術を受けることになったといいます。

「最初の保護から受診までに事故からすでに2週間以上たっていました。その後、保護や手術を1週間検討されたので、事故からおよそ3週後に我が家で引き取ることに。実際の手術までに事故から1カ月ぐらいかかってしまいました。バラバラに骨折した骨盤を整復してプレートでとめる手術だったのですが、かなり癒着していて、4時間超えの大変な手術だったようです」

手術後2日間で退院した、しおぱんくん。帰宅後キャリーの上部を外すと、なんと自分で歩いて出てきたとのこと。当時安静の必要があったものの、あくのあさんは歩いたことがうれしくて泣きながら動画を撮ったそうです。

そして術後の経過は順調でした。しおぱんくんは少しずつ上手に歩けるようになり、走ったり階段の上り下りもできるように。今年に入り、里親さん探しが始まりました。

「Instagramで投稿しても、しおぱんにはたくさんの方から応援のメッセージをいただきました。でもなかなか里親さんのご希望はなくて。しおぱんは時々仲良くできない猫さんがいました。なので一頭飼いの方を探していたこともあり、ご縁がなかったんです。人にはとても甘えん坊。腕枕で頬ずりしながら眠ります。必ず幸せになると信じて良いご縁を待っていました」

良いご縁をと、強く願っていたあくのあさん。その思いが届いたのか、ついに5月に里親さんが見つかりました。

「しおぱんの里親さんは先代猫さんを病気で亡くされた方です。将来しおぱんも骨盤や排便のことで処置が必要になっても責任持って守っていくと…全てを受け入れて家族に迎えてくださいました。トライアルを経て正式譲渡に。パパさんママさんにすぐに懐き、ベッドで川の字になって寝ているそうです。よく食べよく遊び、とても甘えて。本当にうれしいです」

しおぱんくんは「デデ」くんと名付けられ、今はずっとの家族とともに楽しく過ごしているそうです。

    ◇   ◇

保護ボランティア「保護犬や保護猫をおうちにお迎えしてほしい」

しおぱんくんことデデくんを優しい里親さんのところに送り出した、あくのあさん。主に猫の保護活動をしており、今は保護犬4匹の里親さんだといいます。これまでの活動を通じ、こう訴えます。

「自由に見える外猫たち。でも外で生きることは大変過酷です。でも『かわいそう』や『かわいい』だけでは保護しきれません。私の保護の基準は『このまま外では生きていくのが難しい子』です。なので、ほとんどが病気やけがをしている猫や子猫になります。ただ子猫は譲渡につながりますが、病気などの猫は里親さんはなかなか見つかりません。そのため我が家の保護猫はどんどん増えてしまう状況です。

とはいっても、保護しなければ数日で亡くなりそうな衰弱していた子は放っておけません。そんな子たちが医療に掛けて家に入れたことで体調が良くなり、人馴れしてくれると心からうれしいかぎりです。これからも1匹1匹丁寧に幸せにつなげたいと思います。外には行き場をなくした子たちがたくさんいます。だからこそ、あえてペットショップでお金を出して飼うのではなく、保護した犬や猫たちがいることを知っていただきおうちにお迎えしてほしいです」

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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