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地上27メートル、高速道路の高架橋から落下した子猫に奇跡が! 瞳孔が開き鼻や口から出血、全身けいれんだったが…

まいどなニュース / 2024年7月2日 14時22分

病院に急行、危ない状態だったという(「福ねこハウス」さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)

6月9日22時頃、福岡都市高速道路の高架橋で鳴いていた子猫。餌やりボランティアが気付き、地元の保護猫団体「福ねこハウス」(@fukunekohouse.fukuoka)に保護依頼の連絡が入りました。

「子猫が鳴いていた高架下の緑地には猫がおり、TNR(Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻すこと)活動をしているボランティアがいます。TNRをしているので、子猫がいるはずがないのですが…。どこかで生まれた子猫だと思われます。夜になると、餌やりさんがやって来てご飯をあげてくださるので、餌やり最中に橋で鳴いている子猫に気付いたのでしょう」

「福ねこハウス」の代表が現場に駆け付けたところ、高架下から見上げると鳴き声が聞こえたほか、姿も見えて子猫がいることを確認。ただ夜だったため、高速道路を管理している福岡北九州高速道路公社に連絡したものの、子猫の捕獲は翌日になりました。午前10時半頃、道路公社の職員と高所作業員らにより捕獲決行へ。高所作業車の作業台がぐんぐんと上がり、作業員がどんどん小さくなっていく…その高さに驚いたといいます。

「子猫がいた場所が思った以上に高いところで驚きました。高さ27メートルとのこと。過去にも別の高架橋にいた子猫を保護したことがありますが、その時の場所と比べて倍以上ではないかと思いました。当初作業員が登った時に、姿は見えないし鳴き声も聞こえない…でも数十分後に見つけたところ、子猫は作業員を怖がったようで逃げ回ってダイブして落下。高さ27メートルからアスファルトに子猫が叩きつけられたんです…」

アスファルトに落ちた子猫を抱きかかえて病院へ急行 獣医「安楽死も」と言われたが…奇跡が起きた!

子猫は瞳孔が開いて鼻や口から出血し、全身大きくけいれん。代表はすぐに抱き抱えてかかりつけの病院に走りました。

「落ちたところが車道。道路規制をしていましたが、私たちは車道に入れず歩道から見守るしかなくて。毛布でも広げて待っているわけにもいかなかったんです。ただ落ちたところに車が通らなくて良かったと思います。今でも落ちた瞬間が脳裏に焼き付いています。頭を強く打っていました。特に鼻血がひどく、車に積んでいたタオルに子猫をくるんで病院に急行。到着してすぐの時はかなり危ない状態だったので、獣医からは『安楽死もありえるかも』と言われたんです」

しかし、レントゲンを撮ったところ、奇跡的に骨も折れていない。脱臼もない。一番心配された内臓破裂もしていない。血液検査も著しく悪くない。もしかすると命は助かるかもしれないと、一縷(いちる)の望みにかけたといいます。

「頭部を強く打っていたため、当時はぐったりして動くことはなく深刻な状況ではあったのですが…高い所から落ちたにもかかわらず、奇跡的にも外傷もなく骨も折れていなくて内臓も破裂していなかったんです。助かるかもしれないということで、そのまま病院で様子を見ることになりました」

子猫は入院に。その翌日、代表が病院を訪れると鼻血が止まっていたという子猫。チューブで栄養剤を注入され、何とか一命を取り留めました。入院して3日目に自力でご飯を食べ始め、4日目はおしっこも自力でできるように。5日目には退院となり、代表の自宅に連れて帰って“自宅療養”となりました。

「入院中、子猫は自分からあまり動かなかったのですが、帰宅後、ケージの中に入れたらすかさずパッと隠れたので動けなかったわけじゃなかったようです。翌朝にはトレイでうんちをしており、2週間以上経った今もあんなことがあったのに…と思うくらい、日常生活に支障はなく、元気に過ごしています。当時本人もパニックになっていたので、自分の身を守ろうと、ウーとかシャーとかいっていましたが。今はなでるとゴロゴロ喉を鳴らしています。愛想もいいし、駆虫剤も飲んでくれるし、目薬もさせてくれる。とってもいい子です。ただ頭を強打しているので、どれくらいまで様子を見ればいいのか分からないのですが、今の状態であれば十分里親さんの募集もできるはず。新しい里親さんにつながるまでお世話をするつもりです」

高さ27メートル、マンションの9階に匹敵する高さから落下し、アスファルトに直撃した子猫。「福ねこハウス」さんがそんな子猫の救出劇をInstagramに投稿し、“奇跡の子”と話題になりました。名前は「ガーラ」くん(フランス語で『特別なお祭り』とのこと)と付けられたそうです。

       ◇  ◇

どうして子猫が高さ27メートルの高架橋にいた?

とはいえ、どうして子猫が高架橋にいたのか? そんな疑問について、「福ねこハウス」代表に聞いてみました。

「高架橋まで人間も含めて、子猫が自力で登れる場所ではありません。結論からいうと、おそらくカラスの仕業だと思います。現在カラスが繁殖期なので、餌の確保のために子猫を持ち上げて落とした可能性が高いです。過去にもカラスが子猫を食べているのを見たり、またカラスに襲われている子猫を助けたりしたことがあります。今回カラスが高架橋に落として、子猫が弱るのを待っていたのではないかと思われます」

また今回子猫を保護した「福ねこハウス」さんは、福岡県動物愛護センターの登録団体。普段は、主にセンターで殺処分対象の猫たちを保護し里親募集をしているとのことです。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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