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美術館で、どの作品が1番好き? 来館者が投票した「推し作品」、ポイントは「癒やされるような作品」 

まいどなニュース / 2024年6月25日 6時45分

投票用紙に書かれた推しコメントを読む尾上学芸員。自身の推しは3位に入った稲葉春生の「芍薬」

 岡山県ゆかりの作品を多く収蔵する倉敷市立美術館(同市中央)が収蔵品展「大陳列!~見つけよう推し作品~」(3月16日~5月12日)で行った人気投票の結果がまとまった。推し作品ナンバー1は岡山県高梁市出身の洋画家・児島虎次郎の「緑蔭(りょくいん)」―。木漏れ日が差す中庭でたたずむ幼女を温かみのあるタッチで描いた緑蔭が、最も来館者の心をつかんだ一枚に輝いた。

 1万点以上の収蔵品の中から、えりすぐりの絵画や工芸品、現代アートなど219点を公開。気に入った展示作品に感想を添えて会場で投票してもらい、1141票が集まった。緑蔭は最多の58票を獲得。「柔らかな光がとても好き」「涼しげで女児が愛らしい」といった推しコメントが寄せられた。

 トップと2票差の56票で2位につけたのは、倉敷市ゆかりで文化勲章を受章した日本画家・池田遙邨の代表作「森の唄」。ミミズクやカワセミが明るい色彩で表現され「ポップでかわいい」「2歳の息子が気に入っていました!」と人気を集めた。

 3位には総社市出身の日本画家・稲葉春生の横幅2メートルを超える大作「芍薬(しゃくやく)」が50票でランクイン。満開の花や散った花びらに対し「人間の一生が描かれているよう」「はかなげな感じが良い」との声があった。

 4位はフランスで制作を続けた洋画家・赤木曠児郎=岡山市出身=の「サンミシェル河岸」(32票)、5位はあでやかな半裸の女性を題材にした洋画家・寺松国太郎=倉敷市出身=の「サロメ」(31票)が入った。

 20位までの順位は美術館公式のインスタグラムやX(旧ツイッター)で紹介。尾上真由学芸員(29)は「題材が分かりやすく、見て癒やされるような作品が好まれた。抽象作品や現代アートの得票数が少なく、魅力発信に課題がある」と分析している。

 好きなアイドルやアニメキャラクターを応援する「推し活」ブームに着想を得た企画で、若者に関心を持ってもらおうと初めて開催。発案した尾上学芸員は「予想以上の投票があり、今回紹介できなかった収蔵品で第2弾も計画したい。把握した来館者の好みを今後の展示の参考にする」と話している。

(まいどなニュース/山陽新聞)

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