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炎天下で赤ちゃんを車内放置→母親「窓も開けて様子を見に来てた…」 熱中症に注意、JAFが実証「数分でも危険レベル」、子を車に残していく親は意外に多い!?

まいどなニュース / 2024年7月4日 7時35分

赤ちゃんが一人で車中で泣いている、窓は少しだけ開いているけれども…。写真はイメージです(yamasan/stock.adobe.com)

「隣の車見たらチャイルドシートで赤ちゃん1人で泣いてんの。誰も乗ってないし窓は10cmぐらいしか開いてない。夕方とはいえ天気よくて暑いし。ナンバー写真撮って店員にすぐ呼んでもらったら…。赤ちゃんは、かなり可愛いお顔だったし連れ去られていた可能性も。児相メール入れときます」

連日、暑さが続き、熱中症疑いにより救急搬送される人も増加。屋外、屋内に関わらず、今や誰もが熱中症を発症する可能性があります。

1歳の女の子を育てるお母さん、ちび1yさん(@chibi_0527)は、買いものに行ったある日、西日が差し込む駐車場の車内に閉じ込められている赤ちゃんを発見。店員が店内に注意アナウンスをしたところ、母親が現れたと言いますが、その際の危機感のなさに怒り心頭。

「私も以前近くのスーパーの駐車場での車内で顔を真っ赤にして泣き叫んでいた赤ちゃんを発見しました」と同じような経験を語る人に加え、「寝てたから、小さい上の子連れているから、などどんな事も理由にはならない」「子どもが死んでしまう、連れ去られてしまうっていう危険予測がつかない」と保護者の言動に疑問や批の声が殺到。

「虐待案件になると思うので警察呼びましょう」「車内に子どもを閉じこめている=通報という経験をするだけでも、次回の抑止になる」と通報を促す声もありました。

「子どもの車内放置は絶対やめて」と訴えるちび1yさんに取材、猛暑の中で車内に閉じこめられることがいかにおそろしいかを注意喚起するJAF(一般社団法人 日本自動車連盟)の実験データや調査とともに紹介します。

緊急の場合は警察へ通報もあり

今回、ちび1yさんが投稿をしたのは、毎年、熱中症で命を落とす子どもがニュースになるため。保護者は危機感を持って欲しい、と取材に応じてくれました。

ちび1yさんが炎天下の駐車場で赤ちゃんの泣き声に気づいたのは、横に停めている自動車からフェーンという声が聞こえたから。「まさか1人じゃないよね……」と思いながら車内を覗くと悪い予感が的中してしまいました。

「夕方ですが、わが家の自動車の車内はモワッとしていてすぐに窓を開けるほどの暑さ。お隣の車には、西日が直接車内に差し込んでいました。車の色は黒だったこともあり、エンジンが切られた車内は、数分ですぐに暑くなっていたと思います」。

店員に店内アナウンスを依頼したところ、現れた赤ちゃんの母親は、上の子どもの手を引きながら「何度か(様子を)見に来てたんですけどぉ……」と言いながらゆっくり戻ってきたそう。「呑気すぎて、呆れたし、手が震えるぐらい怒りを感じずにはいられませんでした」。店員とその母親は会話を交わしていたそうですが、「私はすぐ車に戻ったので、どんなことを話したのか、わかりません」。

その後、ちび1yさんは該当の市の児童相談所に直接電話をして報告。「親子の名前がわかれば、今後の児童相談所の調査がしやすいとのことでしたが、聞いていなかったので、車のナンバーを伝えました。児童相談所が警察へ調査依頼を出す等の対応をしてくださるとのことです」

また、今後、このような状況に遭遇した場合の個人として行うべき点を聞いたところ、
①駐車場を管理する施設の従業員に通報
②緊急性があれば直ちに警察へ通報
と、いずれかの対応をお願いされたそうです。

「車内置き去りのニュースを見る度に悲しくなります。私も1歳の娘がいて、買い物に連れていくのはしんどい時もあります。すぐ戻るから……、今寝ているから……、エンジンつけているから……など一瞬の気持ちで、大切な我が子が危険な目に遭うこともあります。私自身も、子どもの安全第一に行動していきたいです」。

短時間でも窓を開けていても危険!

ドライバーをはじめ車を利用する人の安心・安全をサポートするJAFではサイト内で熱中症事故予防を呼びかけ、炎天下の車内温度の変化の実験結果を公開しています。

実験は晴天の8月、外気温は35度、昼12時から16時の4時間、遮るもののない屋外駐車場で行われています。その結果、窓を閉め切った車両(黒色のボディ)の場合、エンジン停止後から温度上昇を続け、30分後には車内温度約45度を記録。車両の窓を3㎝程度開けた車両でも約40℃超に。

エンジン停止後、5分超で車内の温度は警戒レベルになり、15分後には危険レベルに達しました。閉じこめられると耐えられるような車内状態ではまったくありません。

子どもを車に置いたままの親…驚愕のアンケート結果

「子どもの車内事故に関するアンケート調査」(※1)による約55%が「子どもを残して車を離れる」経験があったとの結果が出ています。その理由として「用事(買い物や兄弟の送迎など)を終えてすぐに(5分以内)車に戻ることができるため」(54.8%)、「子どもが寝てしまい、起こさないため」(19.3%)、「子どもの希望」(12.6%)などがあり、なかには「子どもが乗っていることをつい忘れてしまった」(1.5%)というものまでありました。

日本小児学会の「熱中症」についての資料では、小児は基礎代謝が高く体重あたりの代謝による熱産生が多い、熱をより吸収しやすい、循環血液の絶対量が少ない(抜粋)といった大人と子どもの差をあげ、成人に比べて重篤な熱中症になりやすい理由も明記。そして予防・啓発のひとつが、「車内には数分であっても子どもを放置させないこと」です。

キーとともに子どもが車の中に「キー閉じこみ」

目を離して鍵とともに子どもがロックされて出られない「閉じ込め」も熱中症につながります。2023年のお盆の時期(※2)だけで、四輪の出動理由約3.3万件のうち、キー閉じ込みは1864件(4.42%)と、事故1489件(3.53%)を上回っているのです。ちなみに2022年度は8月(※3)は“子どもやペットを車内に残したままのキー閉じこみ”が全国で87件(子ども:51、ペット:36)。その際は緊急性もあり、解錠作業ではなく、ドアガラスを割るケースもあったそうです。一瞬でも車周辺で、子どもから目を離すのは危険であることを忘れてはいけません。

小さな子の手を引いたり、抱っこしたり、ベビーカーを押しての買いものや移動は骨の折れることではあります。しかし、なにかあってからでは、一生後悔します。子どもの車内放置は絶対にやめましょう。短時間でも体調に異変をきたす危険があります。

もし子どもの車内放置を見かけたら、ためらわずに通報を。あなたのその行動が小さないのちを救います。

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)の「子どもの車内事故に関するアンケート調査」
調査期間:2022年12月13日~2023年1月12日
対象:同居に関わらず家族に12歳以下の子供がいる方(有効回答数:692)

2)JAF(一般社団法人日本自動車連盟) ロードサービス救援データ(2023年度:シーズン別)
対象期間:2023年8月11日(金)~2023年8月16日(水)

3)JAF(一般社団法人日本自動車連盟)2022年8月1カ月間の子どもやペットを車内に残したままのキー閉じこみ件数(2023年8月4日のニュースリリースより)

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・宮前 晶子)

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