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衰弱した子犬きょうだい 道端でお互いをかばうように寄り添っていた 周囲への不信感 今は心と体の傷を癒すことが最優先

まいどなニュース / 2024年8月5日 17時30分

生後2カ月ほどにして体にいくつも傷を負った野犬きょうだい

静岡県のとある道端に、動けなくなっている野犬の子犬2匹がいました。2匹ともけがをしており、互いの傷をかばい合うように寄り添っているように映ります。

この2匹を見つけた心ある人が、地元の保護団体、アニマルフォスターペアレンツに保護を依頼。団体メンバーはすぐに2匹がいる現場に駆けつけ保護することにしました。

白いワンコには顔面と目に攻撃を受けた跡があった

過去に数多くのワンコの命を救ってきた団体メンバーは、2匹はいずれも生後2カ月ほどで、「きょうだい」だと確信。動物病院に連れていき、適切な手当をすることにしました。野犬の多くは、人間が苦手なもの。じっくり時間をかけて人間に心を開いてくれるよう、献身的に世話することにしました。

白い子犬はメスで、後につけた名前は「美結(みゆ)」。顔に噛まれたような大きな傷があり、目にも傷を負っていました。おそらくは他のワンコか野生動物のよる攻撃だと思われますが、しばらくは目薬と抗生剤で治療を続けることにしました。

茶色いワンコは心を閉ざし人間と視線を合わせてくれなかった

1匹の茶色い子犬はオスで、後につけた名前は「結真(ゆうま)」。やはり体のあちこちに傷を負い、皮膚の状態も悪い状況でした。

保護当初は、なかなか心を開いてくれず、しばらく保護メンバーと全く視線を合わせてくれませんでしたが、程なくしてようやく目を合わせてくれるようになりました。

けがと心の傷が癒えるまでは里親募集は出さない

美結も結真は本来は美人・美形のワンコです。野犬として生まれ、生後2カ月ほどの間、かなり過酷な生活を送っていたようで、けがだけでなくその心にも大きな傷が残っているように見えました。

まずは傷を癒えるまではけがの治療と合わせて、全てが敵ではないことをわかってもらえるよう、じっくり時間をかけて世話を続けることになりました。

そのため、現状ではまだ里親募集ができる状況ではありません。いつの日か助けてくれた最初の発見者や保護メンバーの愛情を理解し、心を完全に開いてくれたところで里親募集を始め、幸せな第二の犬生へと繋ぎたいと保護メンバーは言います。

あの日、道端でけがをしたまま動けずにいたら、どうなっていたことでしょう。

再び他のワンコか野生動物から攻撃を受けていたかもしれませんし、あるいは餓死していたかもしれません。

心ある人たちの連携で救われることとなり、本当に良かったです。今後さらに成長し、いつの日か美結と結真それぞれに幸せが芽吹いてくれることを祈るばかりです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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