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クルマを見ると固まってしまう保護犬 しつけ専門家のサポートで恐怖心を克服 人も犬も大好きな甘えん坊に朗報が届いた

まいどなニュース / 2024年8月25日 18時30分

センターの片隅で体を硬直させていたジョシュア

埼玉県動物指導センターの片隅で体を硬直させ、目で周囲の様子をうかがう真っ黒のミックス犬・ジョシュア。推定5〜7歳の元飼い犬です。

2020年よりワンコの保護活動に取り組むチーム「いぬとずっと ハッピーアダプション部」のメンバーは、ジョシュアを見て「この子は本当は明るく元気なワンコなはず」と直感。ジョシュアを引き出すことにしました。

車を前にすると逃走姿勢に…

メンバーの家に迎え入れられても当初はまだガチガチ。借りてきた猫のようでした。飼い主から満足な世話をされていなかったようで、散歩も不馴れな様子です。

特にジョシュアが嫌がったのが「車」でした。

エンジンのかかっている車や走っている車が視野に入ると、凍りついたように脚が止まり尻尾は内側に隠れます。姿勢を低くしリードをグイグイ。今すぐ逃走せんばかりの様子です。

車がない路地でも進む先に車が見えると…

それでも車の往来がない道は少なく、ジョシュアにはなんとかして車に馴れてもらうしかありません。あらためて車がない路地からの散歩から馴れさせることにしました。

「車がないなら僕大丈夫!」とばかりにルンルンで路地を歩くジョシュアでしたが、進む先に車が見えるとまたフリーズ。「ダメ!車ダメ!」とまた姿勢を低くしてしまい、そのまま帰ることを繰り返しました。

日々の散歩を経て、ついに克服

メンバーは慌てることなくジョシュアのペースを最優先に根気強く接し、日々の散歩を通して、一歩ずつ車に馴れてくれることを目指しました。

そして、ある日のこと。

ジョシュアは車が通る道でも尻尾を上げて散歩できるようになり、車の脇でも地面の匂いを嗅ぎ、近くで見たカラスに飛びかかろうとする元気な姿まで見せてくれました。

ジョシュアが「車は自分に攻撃を仕掛けるものではない」と理解したのでしょう。しかし、それ以上に、日々の生活でメンバーのことを完全に信頼してくれたことも「車嫌い」克服の大きな要因のように感じました。

「本当の自分」を見せるようになり幸せを掴んだ

この頃よりジョシュアは「本当の自分の姿」を見せてくれるようにもなり、テンションが上がると飛んだり跳ねたり突進してきたり。メンバーは何度もジョシュアのラブラブ攻撃を受けて転ばされそうになりました。他のワンコのことも大好き。散歩の途中などで他のワンコを見かけると、子犬のように自ら尻尾を振って「遊ぼうアピール」。

相手がオスの場合、初めて会うワンコからの突然の「遊ぼうアピール」に喧嘩になることもよくありますが、そこはジョシュアの無邪気ぶりでたいてい受け入れてもらえました。

こんなに明るく無邪気なジョシュアに吉報が。「うちの子になって」という里親希望者さんが現れたのです。

センターの片隅で固まっていた頃とはもう“別犬”です。初めて会う里親希望者さんにラブラブ攻撃。この里親さんの家で第二の犬生を送ることになりました。

これまでの様子から、この月齢になるまでジョシュアは甘えさせてもらったり、無邪気に遊ぶ機会がほとんどなかったように感じます。これからは優しい里親さんの元で思いっきり自分を出して明るく元気に過ごしてほしいと思いました。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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