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飛行機のCAがつける腕時計に、絶対に必要なアレ…それは何、その理由は? 命を守るため“プロフェッショナル”な理由があった

まいどなニュース / 2024年7月23日 7時15分

CAが使う時計は「秒針付き」と決まっている ※画像はイメージです(standret/stock.adobe.com)

飛行機に乗ったことがある人は、すべての客室乗務員(キャビンアテンダント/CA)が「秒針付きの時計」を身に着けていることに気づいているだろうか。実は、これはルールで義務化されているという。日本航空株式会社(JAL)と全日本空輸株式会社(ANA)に、この噂の真相を聞いた。

急病人対応をすることもあるCA

CAの業務は多岐にわたる。乗客を機内に迎え入れ、必要に応じて席まで案内し、離陸前にシートベルトの着用や飛行中の注意、緊急時の対応などを説明する。また、飛行が安定した後には、飲み物の提供などのサービスを行う。さらに、緊急時には乗客を落ち着かせ、脱出時に安全かつ確実に避難誘導する保安要員でもある。

例えば、今年1月2日に羽田空港で発生したJAL516便と海上保安庁が運用する航空機との衝突事故では、火災が発生した機内から1人の犠牲も出すことなく乗客を脱出させたCAたちの的確な状況判断と避難誘導が海外からも称賛された。また、営業上は競合するANAのスタッフも、乗客の避難を支援したエピソードが伝えられている。

燃え盛る機内からの緊急脱出はまれな事例だが、飛行中に乗客が体調を崩すことはしばしば起こるそうだ。

ドラマや映画などで「お客様の中に、お医者様はいらっしゃいませんか」と、協力を呼びかけるシーンがある。医師が乗っていてもいなくてもCAが対応するため、そのような事態で脈拍を測る際に、「秒針付きの時計」のほうが好都合なのだそうだ。

「機内で急病人対応が必要となった場合、客室乗務員が急病のお客さまの脈拍等の健康状態を把握するためです」(JAL)

「機内で急病人が出た場合に、客室乗務員が急病人の脈拍を測るときに秒針がある時計のほうが利便性に優れているといわれております」(ANA)

秒が表示できればデジタル時計でもよい

なお、「秒針付きの時計」といえば、1~12時まで文字盤のついたアナログ時計をイメージするが、秒が表示されればデジタルでもよいという。

「デジタル時計やスマートウォッチも、秒数が表示されるものについては、着用可としております」(JAL)

「救急看護の際に脈拍をはかるため、秒針か秒表示機能付きの腕時計であることを必須としております」(ANA)

両社とも、どのメーカーの時計を選ぶかは各自の自由だそうだ。

「制服とのバランスを鑑みて、着用できる時計はシンプルなデザインのみとしております」(JAL)

「華美なものやカジュアルなものとならないようなことを規定としております」(ANA)

時計の時刻合わせはするのか?

余談ながら、乗務する前にクルー全員の時計を同じ時刻に揃えるのかを尋ねてみた。不測の事態が起こったとき、当然に時間を見るはずだ。各自の時計が同じ時間を指していないと、後々不都合があるのではないかと考えたのだが…。

「クルー全員の時計を整合させる作業は、状況に応じて実施する場合もありますが、原則実施しておりません」(JAL)

「特にございません」(ANA)

考えてみれば、時間はフライトレコーダーに記録される。CAが使う時計は、もっと身近な役に立つように、秒針付きあるいは秒表示付きであることが求められているのだろう。

(まいどなニュース特約・平藤 清刀)

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