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京の老舗麩屋のかき氷、ここならではの爽やかな蜜が涼を呼ぶ「錦市場激混みでも行かなきゃ」

まいどなニュース / 2024年8月22日 12時0分

生麩饅頭を作るときにできる笹茶を蜜にしました(提供:麩嘉)

 京都に生まれ育った和菓子マニアの「ふれんちぶる(@FCVPf07VuvKlVdb)」さんに、季節限定の和菓子を教えてもらうシリーズ。今月は、生麩饅頭で有名なお麩の老舗「麩嘉」にしか作れないかき氷をご紹介します。

 小麦粉に水を加えて練り、抽出したグルテンと餅粉をあわせて蒸してつくる日本の伝統的な「生麩」は、もっちりとした独特な食感はもちろん、季節ごとに混ぜ込まれる食材との組み合わせや、鞠や花などの美しい意匠も特徴です。

 そんな生麩をつくり続ける同店が、生麩がお好きだった明治天皇のアイデアで生麩饅頭を初めて作りました。青のり風味の生麩でこし餡を包み、清々しい香りの笹で巻いた生麩饅頭があったからこそ誕生したのが、今回紹介するかき氷『笹の露』です。

 毎年このかき氷を楽しみにしていると話すふれんちぶるさんは、「暑い京都の夏疲れを癒やしてくれる最高に美味しいかき氷。自家製の笹蜜の爽やかさがたまらないです。価格もリーズナブル。さらに今年は生麩饅頭のあんこ入りが登場して嬉しさも倍増です」と自信を持ってすすめます。

 販売は京都の台所とも称される商店街「錦」にある錦店にて。価格はなんと220円、あんこ入りでも270円です。

「まるで麩饅頭のような素敵なかき氷にビックリしました。氷の下にあんこが入ってるので、食べ進めると冷え冷えあんこが顔を出します。麩嘉さんの本店の井戸水で作った氷のフワフワ感も素晴らしい。今年は笹蜜の濃度がさらに濃くなっています」とふれんちぶるさん。

 麩嘉の七代目店主・小堀周一郎さんに、詳しいお話を聞きました。

──かき氷『笹の露』はどのような経緯で販売するようになったのですか?

 麩嘉は麩饅頭には着色した笹を使わず、天日で乾燥させた天然笹を使用します。笹は戻すときに地下水を用い、やや高温で湯がくのですが、その湯がき汁を冷やして笹茶として本店の店頭でふるまっていた時期があります。僕が高校生ぐらいの時だと記憶しています。

 この十数年で夏の気温が一気に上がり、錦市場でお買い物される方々に少しでも涼んでいただくためにかき氷を販売したいと考えて、さわやかな香りのする笹茶を利用して蜜を作りました。

──生麩饅頭を作るときにできる笹茶を利用したかき氷だったのですね。

 基本、生麩饅頭は涼菓子だと思っております。笹の香りと水分量の多い生麩の生地。糖度がやや低い漉し餡。笹の緑もごちそうの一つです。しかし真夏に外で食べるには氷のような冷たさと、さらっとした水のような蜜をかき氷にできれば喜んでもらえるかなと思いつくりました。どこにもない麩嘉だけのオリジナルでないといけないいうことも意識した部分です。

──たしかにほかにはないかき氷です。シンプルにいただけるのも良いですね。

 食べてしんどくならないように、急に冷えた体で外に出て体力が奪われないように、小さめのカップで提供しております。また召し上がったあとに喉が渇かないように、合成シロップではなく、ナチュラルな蜜にもこだわりました。

 花脊産の笹と京都の地下水にこだわってつくった氷は麩嘉だけのものです。暑い日にこの氷で多くの方に一息ついていただきたく、学生でも気軽に食べられるような価格にもしたいとも考えました。

(※花脊(はなせ)は、京都市左京区の地区。特産のチマキザサは、葉が大きくて香りがよく、葉の裏に毛がないため口当たりも良いことから京料理やお菓子に使われる。絶滅の危機にあるため、地域で保存活動がおこなわれている)

 ◇ ◇

 かき氷『笹の露』の販売は、今年は9月15日までの予定です。

 ふれんちぶるさんはかき氷のほかに、麩嘉で買える「激レア京土産」として、茶懐石の老舗「柿傳」の『山椒昆布』もぜひ知ってほしいと言います。「柿傳さんのお店での販売は無いので、購入できるのは『麩嘉 錦店』だけです」とのことです。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)

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