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両隣そっくりデザイン「自分の家、間違えない?」とからかわれ… 住んでみて分かった分譲戸建ての思わぬ“落とし穴”

まいどなニュース / 2024年9月22日 20時0分

土地探しをする手間がかからず、引っ越しのスケジュールも立てやすく、注文住宅と比較して価格が抑えめなど、メリットがたくさんある「分譲戸建て」。

地元工務店や不動産会社、大手ハウスメーカーなど、さまざまな事業者が開発する分譲戸建てですが、元々広めの住宅が一戸建てが建っていた土地をいくつかに分割し3階建ての家を建てることが多く、「似た間取りやデザインであること」「統一感がある外観であること」など、分譲戸建てならではの共通点があります。

しかし実際に購入して住んでみると、思いもよらない「後悔ポイント」もあるようです。

友人や親せきが訪ねてくると…

Aさん(関東在住、30代、主婦)は数年前、地元中堅ハウスメーカーが開発・分譲した分譲戸建てを購入しました。

ハウスメーカーが安心・安全な施工に力を入れて開発したと謳っている通り、しっかりした造りで、住み始めて数年経過しても何も不具合はありません。ただ、Aさん唯一の後悔ポイントはその住宅の「外観」なのだそうです。

土地を分けて複数の住宅を一気に建てるのは、工事費と材料費を抑えてコストバリューを出す分譲戸建てならではの建て方です。そのため、作りや見た目が似ることも多いもの。ところがAさんが購入した物件はそれどころではなく、通りに並ぶ数軒の家が、屋根・外壁はもちろんドアや窓の位置、郵便受けやインターホン、駐車スペースのコンクリートの色まで、すべて同じデザインになっていました。

親戚や友人を招くたびに「建売なんだね」と何も説明しなくても言われるのはともかく、毎回「こんなにそっくりで自分の家間違えない?」とからかわれて閉口しているそうです。

子どもが小さい頃には気がつかなかったこと

3人のお子さんがそれぞれ運動部で活躍し、夫は設備技術者として働くBさん(関東在住、40代、パート)のいちばん大変な家事は毎日大量にでる洗濯物。1日複数回洗濯機を回さないと追いつかないため、1階の洗濯機から3階にあるベランダまで、雨が降らない限り毎日何回も洗濯物を干しに行きます。

「3階までの上り下りはもう慣れているし、いい運動だと思っているのであまり気にはならないんですけど」と話すBさんが最近イヤだなと思っているのが、ベランダに出るのに子どもの個室に入らないといけないこと。

「中学生から『自分の部屋は自分で掃除しなさい』って言っているのですが、全然できていないというか、不十分というか…。気になって仕方がないんですね。しかも毎日何回も出入りしないといけないのに足の踏み場もないときもあって。これがマンションや庭付きの戸建てなら子どもの部屋に入らずに済んだのになあ~って思います」

家族間のプライバシーのあり方は子どもの成長によって変化していくものですが、「将来の洗濯物導線」まで見越して検討するのは難しいですね。

「広さ」だけではわからない使い勝手の悪さ

Cさん(関西在住、30代、主婦)夫婦が購入した3階建ての分譲戸建ては、1階に浴室&洗面と個室がひとつ、2階はワンフロアまるまる18畳のLDK、3階に2つの個室という一般的な間取りになっています。

ただし、部屋数と面積は一般的ですが、間口が狭いいわゆる「長屋」のような細長い敷地のため、2階の18畳のLDKは細長いレイアウトになっています。

契約時はまだ着工前だったため、図面を見て「LDKが18畳あれば広さは十分!」と思っていたのですが、縦長のLDKは意外に家具のレイアウトがしにくいことに後悔しています。

「小学校とスーパーが近くて、駅からも15分以内だから結構人気があったみたいで。抽選になるかもって営業さんに言われたので、急いで申し込んでしまいました。今思えば、完成した状態を見て、どう住むかよく考えてから決断するべきだったかなと思います」と話しています。

(まいどなニュース特約・中瀬 えみ)

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