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作業着にヘルメット、サングラス…こたつで路上ライブ!?墓石店から生まれた音楽ユニット「TあんどT」とは

まいどなニュース / 2024年9月26日 11時40分

墓石店の社長と従業員による兵庫県加古川市の音楽ユニット「TあんどT」(いずれも提供写真)

創業30年を迎えた墓石店の社長と従業員による音楽ユニットが、地元で注目を集めている。兵庫県加古川市を中心に活動する「TあんどT」。作業着にヘルメット、サングラスという衣装でステージに立つ〝ガテン系〟ユニットだ。地域のイベントを、渾身の歌とトークで盛り上げている。

加古川市内で「お墓の山石」や、イベント&プロモーション会社「山石ピクチャーズ」を経営する山本俊之社長と、同社で働くシンガー・ソングライターのTOZYの2人組。TOZYはもともと東京で音楽活動を行っており、2009年にはフジテレビ系の超人気番組「クイズ!ヘキサゴン2」内で誕生したグループ「南明奈のスーパーマイルドセブン」の楽曲を作曲するなど活躍していた。2人がユニットを組んだのは、街おこしと店の宣伝を兼ねて従業員たちがJR加古川駅前で行った路上ライブがきっかけだった。

「最初は誰一人、立ち止まってくれませんでした。仕方ないから、僕がファンとしてこたつを置いて『がんばれ〜』と応援を始めたんです。すると一人、二人と一緒にこたつに入って歌を聴いてくれる人が出てきたんです」と山本社長。「どうせお墓を建てるんやったら山石さんとこでしようか」と言ってくれる人も。2022年には山本社長とTOZYがユニットを組むと人気は高まり、8月に「生きる」でCDデビューした。

路上ライブで印象的だったことがある。当時は、路上ライブでこたつを出していたことから、警察に何度か注意を受けていたという。そんなある日、一人の青年が「CDを買いに来ました」と声を掛けてきた。続けて、「いつも、すいませんと。あの時のお巡りです」と。山本社長は嬉しそうに振り返る。「僕らの街を愛する気持ちがお巡りさんにも届いてたんやって。その日から駅前でこたつを出すのをやめました(笑)」

今年9月下旬、神戸市内。神戸発のアイドル・コウベリーズの廣瀬未沙(23)の卒業コンサートに駆けつけ、前座として熱唱した。ボーカルの山本社長は「未沙ちゃんのソロコーナーの時に舞台袖から他のメンバーたちが泣きながら見ていたのを見て、僕たちも早く解散コンサートをせなあかんと思いました」と早速笑いを取るコメント。また、メンバーの廣瀬が卒業後は看護師を目指していることを知ると、「僕が病気になったらその病院に必ず入院します」と、お笑い芸人顔負けのツッコミを入れた。

そして、今後の野望をこう語った。「色んなミュージシャンの方々と一緒になって歌わせてもらってますが、僕らはその間の箸休めになればいいかなぁと思ってます。張り詰めていたら気持ちが和らぐような。僕らは体が動く限りは近所で何かいいことができたら」

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