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【カスハラ】半数近くの経営者が土下座強要された→実際に「土下座」をした人が約7割

まいどなニュース / 2024年10月25日 11時0分

カスハラを受けて実際に「土下座」をした人が約7割 ※画像はイメージです(illustAC)

近年、「カスタマーハラスメント(カスハラ)」による、従業員のメンタルヘルス悪化や離職率の上昇、企業イメージの低下などが深刻化しています。

アフターコールナビ株式会社(東京都江東区)は2024年9月、カスタマーハラスメントを受けた(または報告を受けた)ことがある全国の経営者1005人を対象に、「カスタマーハラスメントの対策」に関する調査を行いました。それによると、半数近くの人が土下座の強要をされたことがあり、そのうち約7割が実際に「土下座」をしたことがわかりました。では、土下座を強要された際、なぜ応じてしまうのでしょうか。

まず、「カスタマーハラスメントを受けた経緯」を尋ねたところ、「理不尽な言いがかり」(45.7%)、「商品・サービスに対する不満」(38.9%)、「クレームへの対応の不十分さ」(37.2%)などが上位に挙がりました。

さらに、「具体的に受けたカスタマーハラスメント」としては、「怒声や罵声を浴びせられた」(59.4%)、「長時間の拘束や繰り返しの来店・電話をされた」(22.8%)、「法的手段をとると脅された」(22.7%)などが上位となり、従業員の尊厳を傷つける行為が横行していることがうかがえました。

また、「土下座の強要をされた経験がある」と答えた人は全体の46.8%。土下座の強要をされた経験がある470人に「実際に土下座はしましたか」と尋ねたところ、「一度だけした」(35.7%)と「複数回した」(34.5%)を合わせて、約7割が土下座の強要に応じたことがあることが判明しました。

では、土下座を強要された際、なぜ応じてしまうのでしょうか。土下座を「一度だけした」「複数回した」と回答した330人にその理由を聞いたところ、「その場を早く収めたかった」(39.1%)が最も多く、次いで「相手の怒りが収まらなかった」(38.8%)、「相手が怖かった」(35.5%)が続き、時間的・精神的な負担を軽減するために妥協するケースが多いことがうかがえます。

また、「土下座以外に極端な要求をされた経験」については、「謝罪の要求」(45.8%)、「金銭的な補償の要求」(29.1%)、「無償での商品・サービスの提供の要求」(28.9%)などが挙げられており、精神的だけでなく、物理的・金銭的な補償を過剰に求められる傾向があることが示されました。

他方、「カスタマーハラスメントに対して、実際に行っている対策」としては、「対応マニュアルの作成」(32.6%)、「上司や経営者への報告体制の整備」(30.1%)、「研修の強化」(29.9%)、「法的措置の検討」(28.8%)などが上位となり、企業が具体的な指針を設けることの重要性を認識していることが明らかになりました。

また、実際に行っているカスタマーハラスメント対策について、「効果を実感」している人は57.1%となった一方で、「わからない」(30.8%)と回答した人が3割となり、効果の評価基準が曖昧であることや、複数の対策を同時に実施している場合、どの対策が有効であったかを特定するのが難しいことが示されました。

最後に、カスタマーハラスメントとクレームの線引きについて、「従業員にどのように判断させていますか」と聞いたところ、「顧客対応時の状況に応じて、判断を従業員に任せている」(39.9%)、「明確な基準を設け、ケースごとに従業員に判断させている」(32.8%)、「複数の従業員で協議し、判断させている」(26.7%)などの意見が挙がりました。

なお、「経営者不在時のカスタマーハラスメントに対する従業員の対応」については、「上司や責任者が対応を引き継ぐ」(37.5%)、「マニュアルで明確に定義されており、それに沿って与えられている権限でできる対応をさせている」(28.5%)、「一定の権限をもたせ、対応を任せている」(26.7%)などが上位となり、現場で即座に対応できる体制が整えられていることも明らかになりました。

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