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大阪環状線と山手線…同じ「環状線」でも車両に大きな違いが 西と東で扉の数はなぜ違う?

まいどなニュース / 2024年11月5日 16時30分

山手線E235系は4扉車だ(northsan/stock.adobe.com)

大阪環状線と山手線は同じ「環状線」ですが、いろいろと違いがあります。ここで注目したいのがそれぞれの線を走る車両です。普通列車は大阪環状線と山手線もロングシートですが、決定的な違いがひとつあります。一体、どのような違いはあるのでしょうか。

大阪環状線と山手線の違いは車両の扉 

「大阪環状線と山手線の車両の違いは何か?」それは扉の数です。先に山手線のE235系を見ると、片側4扉となっています。過去のE231系、205系、103系も片側4扉の車両です。

大阪環状線には奈良駅、和歌山駅、関西空港駅からの直通列車が乗り入れます。奈良駅からの大和路快速・区間快速は221系、和歌山駅・関西空港駅からの関空快速・紀州路快速は223系、225系で運行されています。これらの車両は片側3扉の転換クロスシート車両です。

ちなみに、奈良方面からの直通快速列車は国鉄時代から運行され、当時から片側3扉の車両が使われました。

一方、大阪環状線内を走る普通列車で運行されている323系はロングシートでありながら、片側3扉の車両です。323系以前の201系、103系は片側4扉の車両で、JR神戸線・JR京都線で走っている207系、321系もロングシートの片側4扉の車両です。つまり、323系のように片側3扉の通勤電車はJR近畿エリアではめずらしい存在なのです。

まとめると、大阪環状線は片側3扉の車両、山手線は片側4扉の車両で統一されています。

ホームドアには扉の統一が必要

大阪環状線が片側3扉の車両で統一されている背景として、ホームドアの設置が挙げられます。ホームドアは安全面から混雑の激しい駅に設置されるのが一般的です。一方、ホームドアを設置する際には、基本的に車両の扉を統一する必要があります。

JR西日本では一部主要駅のホームに可動式ホーム柵、昇降式ホーム柵を設置しています。可動式ホーム柵は多くの方がイメージするホームドアに近いです。一方、昇降式ホーム柵はプロレスリングに似ており、3扉車・4扉車に対応します。

また、大阪駅(うめきたエリア)には様々な車両扉に対応するフルスクリーンホームドアが設置されていますが、これは“試験”の意味合いが強い設備です。

扉を統一すると乗りやすくなる

大阪環状線の中で最も混雑している大阪駅には可動式ホーム柵が設置されています。大阪駅内回りホームにある可動式ホーム柵の運用は2019年12月から。それより半年前の同年6月に323系の投入が完了し、大阪環状線は3扉車に統一されました。

このように3扉車化により、ホームドアが設置されました。また、乗車位置がわかりやすくなりました。

以前の大阪環状線では3扉車と4扉車が混在し、微妙に乗車位置がずれ、ホーム上には乗車位置を示す「〇」印(4扉車)と「△」印(3扉車)がありました。かつては「〇」「△」の意味を把握していない利用者が、列を割り込むシーンを見かけたものです。統一後は車両の扉数に基づいた区別はなくなり、わかりやすくなりました。

現在も案内表示器を見ると「〇」印と「△」印がありますが、2021年2月6日から解釈が変わり、女性専用車あり・トイレなしの車両が「〇」印、女性専用車なし・トイレありの車両が「△」印となっています。

大阪駅内回りホームでは行先別に乗車位置が定められました。奈良方面行き大和路快速・区間快速は「緑色」、和歌山・関西空港方面行き関空・紀州路快速は「青色/黄色」、環状線内の普通は「赤色」の乗車位置案内のステッカーがホームに貼られました。

このように利用者目線から見ると、車両扉の統一はホームドア設置以外にもメリットが存在することがわかります。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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