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6割が実感する「学歴フィルター」の影響 50代で際立つ学歴と年収の明確な関係

まいどなニュース / 2024年11月9日 19時0分

約6割が「就活の際に学歴の影響があった」と回答 ※画像はイメージです(aijiro/stock.adobe.com)

企業が就職活動の初期段階で応募者の大学名に基づいて選考を行う「学歴フィルター」。学歴は就職や採用の際にどの程度影響しているのでしょうか。アクシス株式会社(東京都港区)が実施した「学歴フィルター」に関する意識調査によると、約6割の人が「就活の際に学歴が影響した」と回答したことがわかりました。

調査は、日本国内の就業経験がある全国の20〜60代の男女300人を対象として、2024年10月にインターネットで実施されました。

なお、回答者の最終学歴は「その他私立大学」(26%)、「国公立大学」(24%)、「高校」(14%)、「専門学校」(12%)、「早慶上智」(10%)、「MARCH」(8%)「関関同立」「日東駒専」(各3%)となっています。

まず、「現在の会社が属している業界」を尋ねたところ、業界ごとに学歴の偏りが見られ、特にコンサルや金融、商社は高学歴層が多く、サービスや小売は幅広い学歴層が就職していることがわかりました。

また、「学群と会社の規模の相関関係」について大学グループ別に見ると、国公立大学や早慶上智の出身者は大企業に所属する割合が高く、特に早慶上智では1000人以上の規模の企業に多く就職している傾向が強い一方で、専門学校や高校出身者は小規模から中規模企業への所属が多く見られ、規模の大きな企業へ進む割合は比較的低くなっています。

続いて、卒業した大学・専門学校別の「年収」を年代別に見ると、20代は国公立大学やMARCH出身者は最低でも400万円の年収帯に分布していますが、その他私立大学、専門学校、高校出身者では300万円未満の年収も目立ち、特に高校出身者は300万円未満の割合が高い傾向にあることがわかりました。

30代の年収では、国公立大学や早慶上智出身者には、600万円以上の年収層が一定数いる一方で、その他私立大学や専門学校、高校出身者では300万円未満や300万円帯に集中しており、収入の差が明確に見られます。

40代の年収では、国公立大学や早慶上智出身者には700万円以上の高収入層が多く、特に早慶上智は800万円以上に集中しています。一方、その他私立大学や専門学校、高校出身者は300万円未満の低収入層が目立ち、高収入層が少ないことがわかりました。

50代の年収では、国公立大学出身者には600万円以上の高収入層が一定数いる一方、MARCHや関関同立、日東駒専、その他私立大学、専門学校、高校出身者は300万円未満や400万円帯に集中し、高収入層は少ないことが見て取れました。

次に、「学歴は就職時にどの程度影響したと感じますか」と聞いたところ、全体の63%が「影響があった」(非常に影響があった14%、ある程度影響があった49%)と回答。

さらに、全体の65%が「採用時に学歴フィルターが存在すると感じる」(強く存在している16%、ある程度存在している49%)と回答しています。

最後に、採用を担当している人に、「学歴は候補者を評価する上でどの程度重視しますか」と尋ねたところ、「重視する」は40%、「重視しない」は19%という結果になりました。

また、「採用基準に学歴を用いている目的」としては、「一定の学力基準を確保するため」(43%)、「優秀な人材を確保するため」(28%)、「候補者の数を絞るため」(26%)などの意見が上位に挙がり、採用において多くの企業が学歴フィルターを用いていることがわかりました。

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