20代で差がつくキャリアの考え方…将来に備えるポイントと今すぐ始めるべき行動

20代のキャリア選択を失敗しないためには

「人生100年時代」と言われる今、これからどのようなキャリアを築くかを考えることが必要です。特に20代はキャリア形成において重要な時期であり、未来への大切な一歩を踏み出すタイミングです。

しかし、多くの20代がこの時期にどんな選択をすべきか悩んでいるのではないでしょうか。選択を誤ると、キャリアの方向性を修正できなくなり、将来の見通しが立たなくなるケースもあります。

キャリアの選択は今後の人生を大きく左右するため、20代でも考えておく必要があります。本記事では、20代でこれからのキャリアについて考えるべき理由やキャリアを考える際のポイントを解説するので、ぜひ役立ててください。

20代でこれからのキャリアについて考えるべき理由

20代は、人生のなかでもエネルギッシュかつ柔軟な時期です。この時期にどのようなキャリアを築くかは、今後の人生を大きく左右します。多くの選択肢がある一方で、きちんとした計画や方向性を持つことが重要です。

＜キャリアの方向性を修正しやすいため＞

より良いキャリアを築いていくなら、早い段階から方向性を定めておくことが大切です。
キャリアの選択肢は年を重ねるほど狭くなり、気付いたときには修正できないこともあるのが現状です。20代であれば、もしキャリアの方向性が自分に合わないと感じたとしても、比較的容易に軌道修正できます。これは社会人経験が浅く、柔軟性が高いといったキャリアの初期段階であることが関係しています。

「まだ早い」とキャリアについて考えるのを避けるのではなく、この時期に試行錯誤しましょう。そうすることで、自分に合った道を見つけやすくなり、キャリアの土台を早いうちに築けます。

＜キャリアチェンジが期待できるため＞

20代の早い段階からキャリアについて考えるべき理由の一つは、キャリアチェンジがしやすい時期だからです。キャリアチェンジとは、未経験の業界や職種への転職を指します。
今の仕事が必ずしも自分に合っているとは限りません。もし仕事が合わないと感じたら、キャリアチェンジするのも一つです。しかし、異業種や異職種への転職は、年齢を重ねるにつれて難しくなり、未経験だとさらにハードルが上がります。

一方で、20代はほかの世代に比べて柔軟性があり、新たなことにチャレンジしやすい時期です。選考でもポテンシャルが評価されやすいため、未経験でもキャリアチェンジできる可能性があります。

＜市場価値を高められる可能性があるため＞

従来は、一つの企業で定年まで勤め上げる働き方が一般的でした。しかし、近年は働き方に対する価値観の多様化により、転職や独立といったさまざまな選択をする人が増えています。

転職を考える際に特に重要なのが、自分の市場価値です。転職市場には多くのライバルがいるため、ほかの応募者よりも優れたスキルや経験を持つことが求められます。

20代のうちにキャリアを真剣に考え、スキルアップや経験を積んでおくと、自分の市場価値を高められます。市場価値が高くなれば、将来の昇進やより良い条件での転職につながる可能性が広がるでしょう。

20代でキャリアを考えないときに陥りやすい悩み

20代はほかの世代に比べて選択肢が多いものの、キャリアについて深く考えずに過ごすと、後悔や不安を感じることがあります。

＜やりたい仕事がわからない＞

キャリアについて考えなかった結果、陥りやすい悩みの一つは、やりたい仕事がわからなくなることです。

就職しても、自身が希望する部署に配属されるとは限りません。希望していた部署に配属されず、やりたい仕事ができていないと感じる20代もいます。

最初は仕事を覚えることに集中していても、慣れてきたころに「本当にこれがやりたい仕事なのか」と疑問を抱くこともあるでしょう。そのまま放置すると、モチベーションの低下につながります。

実際のところ、すべての社会人がやりたい仕事をしているわけではありません。しかし、早い段階からキャリアについて意識することで、やりたい仕事を見つけられる可能性があります。

＜向いている仕事がわからない＞

20代は、初めての社会人経験で不安や悩みを抱えやすい時期です。まだ、ほかの世代のように多くの仕事を経験していないため、自分に合った仕事を具体的にイメージしにくいケースがあります。

自分の興味や価値観がまだ明確でなく、どのようなことを大切にして働きたいかがはっきりしていないことも珍しくありません。さらに、急速に変化する社会で、将来どんな仕事が求められるかも見通しが難しい時代です。

このようななかで、安定した仕事を選ぶか、自分のやりたいことを追及するかを迷う人もいるでしょう。就職したものの、自分に向いている仕事がわからず悩んでいる人も少なくありません。

＜キャリアアップの見通しが立たない＞

20代はキャリアの初期段階であるため、多くの人が自分のキャリアパスをまだ明確に描けていません。キャリアアップに必要なスキルや経験が十分に理解できておらず、具体的なイメージを持ちにくいのが現状です。

また、興味が多岐にわたる場合、どれを優先して深めるべきか迷うこともあります。そのため、進むべき方向がわからず、キャリアに対して漠然とした不安を抱える人も少なくありません。

20代でキャリアを考える際のポイント

20代は、キャリア形成の基盤を築く重要な時期です。自身のキャリアを考える際は、いくつかおさえておきたいポイントがあります。

＜実現可能なキャリアプランを作成する＞

社会人経験が浅い時期にキャリアを考える際には、キャリアプランを作成することが重要です。

キャリアプランとは、理想のキャリアを実現するための計画です。具体的には、やりたいことや理想の働き方を実現するために必要な行動をまとめたものです。

キャリアプランを作成することで、何をすべきかが明確になり、仕事に対するモチベーションも高まります。キャリアプランを作成する際には、実現可能な内容にすることがポイントです。

＜ロールモデルを見つける＞

20代でキャリアを考える際には、ロールモデルを見つけることも大切です。ビジネスでのロールモデルとは、おもにキャリアを築くときにお手本にできる人物を指します。
ロールモデルを設定することで、どのようなキャリアを目指すべきか、目標がより具体的になります。
まずは、社内でロールモデルとなる人物を探してみましょう。具体的なロールモデルを持つことで、将来どのスキルや経験を積むべきかが見えやすくなります。
また、ロールモデルの成功体験を知ることで、仕事に対するモチベーションも高まるでしょう。

＜第三者に相談する＞

20代は社会人経験が浅いため、将来のキャリアを具体的にイメージするのが難しいケースがあります。そのような場合、上司や先輩などの第三者に相談するのも一つの方法です。
上司や先輩は社会人経験が豊富なので、有益なアドバイスをもらえることがあります。キャリアの悩みを相談すると、客観的な視点を得られるでしょう。

また、第三者に相談することで、自分では気づかなかった新たな強みや弱みを発見できるかもしれません。キャリアに悩んだときは、ぜひ身近な上司や先輩に相談してみましょう。

20代がキャリアを考えるときの相談先

自分だけでキャリアについて考えるのは難しいケースもあります。おもな相談先を紹介します。

【無料】転職エージェント

転職エージェントは、求職者と企業の間に立って転職活動をサポートするサービスです。求職者に合った求人を紹介するだけでなく、キャリアアドバイザーによるキャリア相談にも対応しています。

キャリアアドバイザーに相談することで、自分のキャリア目標や希望条件を整理し、それに合った方向性を見つけられるかもしれません。

【無料】ハローワーク

20代でキャリアについて考える際には、ハローワークの活用も選択肢の一つです。ハローワークでは求人紹介や雇用保険の手続きのほか、キャリア相談にも対応しています。全国各地の多くの場所に設置されているため、利用しやすい点も魅力です。

キャリアについて相談する場所のなかには、費用が必要なところもあります。一方のハローワークは、無料でキャリア相談できます。また、キャリア相談を担当する職員は、キャリアコンサルタントの資格保有者がほとんどです。

ただし、キャリア相談は予約が必要なケースもあるため、事前に確認するようにしましょう。

【有料】コーチングサービス

キャリアに関する相談は、コーチングサービスを利用する方法もあります。コーチングサービスとは、専任のコーチとマンツーマンでの面談を通じ、相談者のキャリアに関する悩みやキャリアプランニングをサポートするサービスです。

コーチングサービスを利用すると、強みや弱み、価値観などを客観的に分析でき、自己理解を深められます。将来のキャリアについて具体的に考え、目標を明確にすることも可能です。

ただし、コーチングサービスは有料のため、事前に料金を確認しておく必要があります。

早い段階から考えて理想的なキャリアを築こう

20代は、キャリアを形成する上で試行錯誤したり成長したりする時期です。目の前の選択が将来の道筋に影響するため、早い段階から自己理解を深め、キャリアの目標を明確にすることが大切です。

キャリアについて自分だけで考えることが難しい場合は、上司や先輩に相談してみましょう。社内の人に相談しづらい場合は、転職エージェントやハローワークなどのサービスを利用する方法もあります。

（まいどなニュース・20代の働き方研究所／Ｒｅ就活）