初日は威嚇と大暴れ!…それでも迎えた2匹の子猫→いつの間にか、飼い主さんのことを「ごはん係」「なでなで係」と頼る関係に
まいどなニュース / 2025年2月2日 13時30分
どうぶつと暮らすことは、日々の生活に彩りと癒やしをもたらしてくれます。とくに、保護された子を家族として迎えることは、その子に安心できる居場所と愛情を約束する大切な瞬間といえるでしょう。
ハチワレの女の子「はち」ちゃんと黒猫の女の子「くう」ちゃんは血の繋がった姉妹猫。X(ツイッター)ユーザー・hachi_quuさん(@hachi_quu)の家族として迎えられました。
名前の由来は、それぞれの被毛の色合い。ハチワレの「はち」には「はっちゃん」、黒猫の「くう」には「くうちゃん」という愛称が付けられています。
友人を介して出会った姉妹猫
先住猫を亡くした飼い主さんは、「もう猫とは暮らさない」と、一度は心に決めました。ただ、家に帰って猫がいない暮らしは、飼い主さんが想像するよりずっと寂しいものだったといいます。
半年ほど経ったころ、飼い主さんの心境に変化がありました。
「友人に『もう一度、猫と暮らそうかな』と話したんです。すると、友人の奥さんが保護猫活動をしていて、母猫とその子猫たちを保護予定と聞きました」
飼い主さんは、ある家の庭先でお世話をしてもらいながら暮らしているという母猫と4匹の子猫のもとへ足を運びました。実際に会うと、母猫と生後5カ月ほどの子猫たちは、みんな人馴れしていない様子。「新しい環境や飼い主に慣れてくれるだろうか」と不安を感じた飼い主さんは、一度、帰宅して考えることにしました。
そうしてまもなく、飼い主さんに転機が訪れます。
「大型の台風が接近していることを知り、猫たちのことが心配になりました。考えた末、印象に残っていたピンクの鼻のはっちゃんと、家の人に一番、懐いていたくうちゃんをお迎えすることを決断。すぐに連絡をして保護してもらい、お迎えしました」
そして、母猫とほかの子猫たちは、お世話をしてくれていた家に迎えられました。
2020年9月1日、はっちゃんとくうちゃんは、新たな猫生を歩み始めたのです。
新生活は“威嚇”からスタート
飼い主さんに家にやって来たはっちゃんとくうちゃんは、初日、威嚇し大暴れしたといいます。まだケージが届いていなかったため、ふたりは飼い主さんのベッド下に隠れてしまいました。
「私が出かけると、ふたりはこっそり出てきて遊んだり、ごはんを食べたりしていました。ケージが届いてからは中で過ごしてもらいましたが、最初の2週間はハンモックの中に隠れて一緒に『シャーシャー!』と威嚇していました。その姿を見て『懐いてくれるのかな……』と不安になったことを覚えています」
3週目ころから徐々に威嚇が減り、ケージの外に出るようになったふたり。1カ月後には、はっちゃんを撫でられるようになり、爪切りもできるようになりました。一方で、くうちゃんは触れられるようになるまで3カ月以上かかり、病院に連れて行くまでに5カ月かかったといいます。
「当初は、はっちゃんしか病院に連れて行くことができませんでした。保護から6カ月経ったころ、ようやくふたり一緒に病院へ行ったとき、先生から『まだ人間を信用していない目をしている』と言われたのを覚えています」
はっちゃんとくうちゃんとの距離を縮めることは容易ではなかったものの、飼い主さんは根気よく接し、ふたりを見守りました。
ふたりと過ごすにぎやかな日々、忘れられない思い出
はっちゃんとくうちゃんと過ごしてきた日々を振り返り、飼い主さんには忘れられないエピソードがあるといいます。
「はっちゃんは、子猫時代にゴロンと横になると撫でてもらえると覚えたようで、4歳の今もそれをするのがかわいいです。最近は、ニャーニャー鳴いて横になりたい場所まで私を呼びつけてからゴロンとします。また、避妊手術後、しばらく術後服を着ていたのですが、知らぬ間に脱いでトイレと壁の隙間に隠していたことも。一度、私が外出中、オーブンの扉を開けて中に入っているのをペットカメラで見つけたときは、あわててカメラのマイクで出るように呼びかけたこともありました。それ以降、コンセントを抜くなど対策を徹底しています」
また、ふたりは姉妹ながら、運動神経には大きな差があるのだとか。それは、猫じゃらしで遊ぶとき、よくわかるそうです。
「くうちゃんがすぐ猫じゃらしを捕まえられるのに対して、はっちゃんはなかなか捕まえられません。すねて部屋の隅っこにいってしょんぼりしてしまうことも。そのため、猫じゃらしで遊ぶときは、はっちゃんが捕まえやすいように調整しながら遊んでいます」
一方、くうちゃんとはっちゃんは、どちらも抱っこが苦手。いまだに抱っこできないくうちゃんに対して、はっちゃんは抱っこすると「イニャ~~~~~ン」と鳴いて嫌がるそうですよ。
「くうちゃんは、なでてほしいとき以外、触らせてもらえません。はっちゃんは、いつでも触らせてくれて、爪切りもさせてくれます。ただし、抱っこは好きではないようです。ふたりが生後6カ月ころ、一緒に病院へ連れて行ったとき、先生から『まだ人間を信用していない目をしているね』と言われたのがおもしろかったですね」
今、飼い主さんが伝えたいこと
はっちゃんとくうちゃんは、現在4歳(取材時)を迎えました。
「はっちゃんは、怖がりだけれど好奇心旺盛。来客があるといったんは隠れますがしばらくすると出てきます。また、お姉ちゃんっぽいところがあり、くうちゃんにごはんやおもちゃを横取りされても怒りません。一方、くうちゃんは怖がりでとても臆病です。来客があると隠れて出て来ず、布団の中に入ってフリーズ状態に。新しいものに対しても、はっちゃんがニオイを嗅いだあと、恐る恐る、見に行っています。はっちゃんよりも、くうちゃんは1キロほど体重が重く、ただいま、ダイエット中です」
飼い主さんは「今もふたりが懐いてくれているのかよくわかりません」と語りつつ、その愛情は日増しに大きく確かなものになっているようです。
「ふたりは、私のことを“ごはん係”か“なでなで係”だと思っているかもしれません。でも、『ごはん! ごはん!』と鳴いてくれたり、『なでなでして』とおねだりしてくれる姿は本当にかわいらしいです。ふたりが頼ってくれていると思うとうれしいですね」
「これからもっと仲良くなりたい」と語る飼い主さんには、今、ふたりに伝えたいことがあるそうです。
「『いつか膝の上に乗ってね』と伝えいたいですね。ふたりとも病気やケガをすることなくとても元気なので、これからも健康でずっと一緒にいたいと思っています」
はっちゃんとくうちゃんの物語は、飼い主さんの深い愛情と根気によって紡がれています。初めは不安や戸惑いを見せていたふたりも、今では飼い主さんに甘えたり、個性豊かな姿を見せたりと、家族としての絆を深めています。
ふたりが健康で幸せに暮らし続けることを願う飼い主さんと、そんな愛情を受け止めながら成長を続けるはっちゃんとくうちゃん。これからも笑顔にあふれた日々が続き、その関係がさらに強く温かいものになることでしょう。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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