金閣寺:「未完の庭園」 鏡湖池南側に造営中の池跡

毎日新聞 / 2018年10月12日 1時18分

金閣(奥の建物)を囲む鏡湖池の南側にある「南池跡」の発掘現場(手前)=京都市北区の金閣寺で2017年6月13日、京都市埋蔵文化財調査研究所提供

 京都市北区の鹿苑寺(ろくおんじ)(金閣寺)は11日、金閣の前にある鏡湖池(きょうこち)(約6600平方メートル)の南側に広がる「南池跡」(約2300平方メートル)を発掘調査した結果、14世紀末ごろの築造とみられる建物の礎石が見つかり、池として水を張った痕跡がない「未完の庭園」の跡も確認されたと発表した。室町幕府三代将軍の足利義満(1358~1408年)が出家後に「北山殿」を造営した時期と重なり、義満が現存する建物群や池よりも大規模に造成し権力を誇示しようとしたとみられる。

 南池跡の発掘調査は寺が谷状地形の南池跡を整備するため京都市埋蔵文化財研究所に委託して2016年6月~今年8月に実施した。池として明記した絵図は江戸期の「北山鹿苑寺絵図」(1790年)しか確認されていなかった。発掘の結果、水を蓄えたことを示す泥の堆積(たいせき)もなかったが、盛り土された島状の遺構が複数見つかり、池を造営中だったと判断した。

 また南池跡の北東部の高台では、東向きの建物(約30平方メートル)が存在した可能性を示す礎石も出土した。方丈のある北東方向に向かって並び、別の建物や廊下もあったとみられる。

 京都産業大の鈴木久男客員教授(考古学)は「義満は鏡湖池と南池をつなごうとした可能性もあり、完成すれば金閣と京の都を一望できる天下一の眺望だ。急死で未完に終わったのだろう」と話した。【中津川甫】

毎日新聞

トピックスRSS

ランキング