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女子高生橋転落死事件 現場には献花絶えず 殺人容疑で逮捕から1週間

毎日新聞 / 2024年6月19日 8時45分

被害者の女子高校生を悼み、殺害現場の神居大橋(写真奥)近くに供えられた花束=旭川市で2024年6月18日午後0時30分、横田信行撮影

 北海道留萌(るもい)市の女子高校生(17)を橋から川に転落させ殺害したとして、旭川市の無職、内田梨瑚(りこ)容疑者(21)らが殺人容疑で逮捕されてから18日で1週間を迎えた。道警は高校生が行方不明となってから約1カ月間の捜索に、延べ200人を投入するなど大規模な捜査を展開し、全容解明に向けた調べを進めている。

 道警などによると、事件は4月、高校生がSNS(ネット交流サービス)に内田容疑者の画像を無断転載したことに始まる。2人の間に面識はなく、内田容疑者は無断使用の解決金として、SNSのメッセージで金銭を要求。高校生が送った電子マネー10万円を受け取れなかった内田容疑者らは同月18日夜、留萌市内の道の駅で高校生と落ち合った。

 内田容疑者らは高校生をそのまま車に監禁し、留萌市から旭川市へ移動。途中、同市内のコンビニエンスストアに寄った際、店員に助けを求めて逃げ出そうとした高校生を阻み、暴行した。車でさらにつり橋「神居(かむい)大橋」へ連れて行き、19日未明、わいせつ行為をした後、橋の上から転落させたとされる。監禁は約4時間に及び、死因は溺死だった。

 道警は4月22日、家族からの行方不明届を受けて捜索を開始。同24日に内田容疑者を恐喝容疑で緊急逮捕し、延べ200人の捜査員が石狩川の現場付近から河口まで、約130キロを歩いた。ダイバーやヘリ、カメラ付きドローンも投入し、草木が生い茂る川べりを「人海戦術で、とにかくしらみつぶしに捜した」(捜査幹部)。5月下旬、現場下流で遺体を発見。捜査幹部は「容疑者の目星はついていたので、捜査の山はご遺体が見つかるかどうかだった」と振り返る。

 事件を巡っては、恐喝、監禁、不同意わいせつ、殺人の疑いで、内田容疑者を含む10~20代の男女4人が逮捕された。道警は全員の認否を明らかにしていない。

 内田容疑者と、同容疑者が「舎弟」と呼ぶ旭川市の無職女性(19)が共謀したとされる殺害の具体的な方法は明らかにされていないが、ある捜査関係者は「突き落とすなど直接的な方法に限らず、死ぬように仕向けた場合も判例で殺人が成立している。今回がどちらだったとしても殺人罪には問われるのでないか」とみる。

 事件発覚後、神居大橋近くのあずまやには献花が後を絶たない。付近でヒグマの痕跡が確認されたため橋は通行止めになり、雨模様の18日も訪れる人はほとんど見られなかった。それでも十数束が供えられ、中には真新しいものも。事件がもたらした衝撃の大きさを物語っていた。【伊藤遥、後藤佳怜、横田信行】

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