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新聞労連が「権力の暴走」と抗議声明 鹿児島県警の家宅捜索問題

毎日新聞 / 2024年6月19日 17時13分

鹿児島県警本部=白川徹撮影

 鹿児島県警が内部文書漏えい事件の関係先としてインターネットメディアを家宅捜索し、データが入ったパソコンなどが押収された問題で、日本ペンクラブ(桐野夏生会長)は19日、「強制捜査は取材源秘匿と内部通報者保護制度を脅かす」として非難する声明を出した。全国の新聞社などの労働組合でつくる新聞労連(石川昌義委員長)も同日、県警と、家宅捜索を許可した裁判官に対し、抗議する声明を発表した。

 声明でペンクラブは「公権力が強制力を持って取材源を開示させることを控えてきた慣例を毀損(きそん)する」などとして、民主主義社会の根幹を脅かす深刻な事態だと指摘した。新聞労連は「情報提供者のメディアへの信頼を守り、市民の『知る権利』と報道の自由を確保するために必要な『情報源の秘匿』が重視されてきた民主主義社会では許されない権力の暴走だ」などと非難した。

 家宅捜索を受けたのは、福岡市に拠点を置く「ニュースサイト ハンター」の男性記者宅。県警は4月、捜査に関連する情報を外部に漏らしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で男性巡査長(当時)=同違反で起訴=を逮捕した。ハンターは2023年秋、独自入手したとする同県警の内部文書をサイトに掲載していた。

 また5月には、別の内部文書を漏えいしたとする国家公務員法違反容疑で、県警前生活安全部長の男性も逮捕された。その後、前部長が逮捕前に、ハンターで記事を執筆している札幌市のライターに内部文書を郵送していたことが明らかになった。前部長は鹿児島簡裁の勾留理由開示手続きで、動機について「県警本部長が不祥事を隠蔽(いんぺい)しようとしたことが許せなかった」と説明している。【斎藤良太】

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