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荒廃田んぼ、目指す復活 東京の地域団体、新潟に「通い農」

毎日新聞 / 2024年6月20日 13時30分

田んぼの中からガマの根を取り除く人たち=新潟県十日町市松代で2024年6月1日、板鼻幸雄撮影

 長期間耕作されず荒廃した田んぼを復活させ、米を作る取り組みが新潟県十日町市松代地区で始まった。主体となるのは東京都世田谷区の地域コミュニティー「チーム用賀」。首都圏―新潟間を行き来しての「通い農」で取り組む。【板鼻幸雄】

 チーム用賀は地域のゴミ拾いやお祭りのサポートなどを行い、メンバーは約2000人。同区との共同事業コミュニティー農園「タマリバタケ」に参加するなど、農業への関心が高いという。

 十日町市の地域おこし協力隊、星裕方さん(30)が市役所松代支所の協力を得て、田んぼ2枚(約700平方メートル)を確保。だが長く耕作していなかったため、全面にガマが生い茂り根を張っていた。

 4月に重機で土を掘り起こすなどして復田に向けた作業をスタートした。5月5日にはチーム用賀のメンバーら17人が参加し、ガマの根を共に取り除いた。東京都大田区から参加した池田豊さん(62)は「実家は長岡市の農家で、父親の米作りを見て育った。これからも通い続けたい」と話した。5年前までこの田んぼで米を作っていた石口利雄さん(81)は「やめる時はさみしかった。今は引き継いでくれる人がいてうれしい」と笑顔で作業を見守った。

 1日には約20人が参加して「チーム用賀の棚田」と命名した復田で初めての田植えが行われた。米作りは減農薬で取り組む。参加した金野とよ子さん(77)は「自分たちの田んぼで米作りができると思うとうれしい。ガマの根を取るのは大変というより楽しかった。秋の収穫が今から楽しみ」と話した。

 星さんは「どこに住んでいても通いながら米作りができる。いきなり移住は難しいが、少しずつ興味や関心を持ち、その先につながってほしい」と期待する。

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