過去最多26人立候補 小池都政の評価争点 東京都知事選告示
毎日新聞 / 2024年6月20日 11時35分
任期満了に伴う東京都知事選が20日告示され、17日間の選挙戦がスタートした。2期8年の小池都政の評価が最大の争点となる。このほか少子化対策のあり方や、首都直下地震対策、物価高対策などを巡って論戦が交わされる見通し。午前11時までに現職と新人の計26人が立候補を届け出て、前回2020年の22人を上回り立候補者数は過去最多となった。投開票は7月7日。
立候補を届け出たのは、現職の小池百合子氏(71)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、AI(人工知能)エンジニアの安野貴博氏(33)、タレントの清水国明氏(73)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、元立憲民主党代表代行の蓮舫氏(56)ら。
主要政党は公認や推薦を出さず政党色を薄めているものの、自民党、公明党、国民民主党都連と地域政党「都民ファーストの会」は小池氏を支援。立憲、共産党、社民党は蓮舫氏を支援しており、事実上の与野党対決が選挙戦の軸となる。
自民は独自候補擁立を見送り、小池氏を実質支援することで派閥裏金事件以降の地方選での苦戦傾向を食い止めたい考えだ。立憲、共産などは蓮舫氏を全面支援し、「政治とカネ」の問題を知事選でも問う構え。
小池氏は新宿区の選挙事務所で出発式に臨み、「2期8年、都民の皆様の命と暮らしを守るために全身全霊で取り組んできた。キーワードは『首都防衛』。世界で一番の都市・東京を確立する」と抱負を述べた。
蓮舫氏は午前11時過ぎ、JR中野駅前で第一声。「生まれ育った東京で私は現職に戦いを挑む。リーダーになって東京を変えたい。若い人たちを支えたい。本物の行政改革を担わせてほしい」と強調した。
石丸氏は「政治再建」を訴え、情報通信技術を活用して行政サービスの改革を図るとしている。
清水氏は建物の不燃化や防犯カメラ増設、介護職員への助成などを公約とした。
田母神氏は、防災対策や国家の自立、道徳教育の強化、教育勅語の復活を掲げている。
安野氏はAIを用いたミーティングなどで民意の反映を図ると主張する。
4月に行われた衆院東京15区補選では、選挙妨害行為を動画サイトにアップする陣営が現れ刑事事件に発展した。今回の都知事選でも各陣営によるネット選挙のあり方が議論を呼びそうだ。
都選管によると、19日現在の選挙人名簿登録者数は1153万3132人で、4年前から約6万4000人増えた。【島袋太輔、深津誠、白川徹】
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