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「パワハラ匿名通報を責められ不利益」現職の自衛隊員が国を提訴

毎日新聞 / 2024年6月20日 18時53分

記者会見に臨む原告の自衛官(中央)=札幌市で2024年6月20日午後3時36分、後藤佳怜撮影

 上官のハラスメントを匿名通報したところ情報を漏らされ「通報というテロ行為をする者を許すわけにはいかない」などと責められ不利益を被ったとして、北海道内の陸上自衛隊に所属する男性自衛官が20日、国に220万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。弁護団によると、現職自衛官による国家賠償請求訴訟は全国でも数例で、非常に珍しいという。

 訴状によると男性は、自身を含めた複数の隊員に暴言や暴行などのハラスメントをした上官2人について、匿名で隊内の窓口に通報したが、担当者が通報文を上官本人らに漏えい。男性は別の上官から呼び出されて通報したことを認めるよう強要されたほか、遠方基地への異動を何度もほのめかされて精神的苦痛も受けたとしている。

 提訴後に記者会見した男性は「通報者のプライバシーは守られるのが当然だと思っていたのに、組織ぐるみで報復を受けた。安心して勤務できる組織になってほしい」と訴えた。

 弁護団は「防衛省の規則に定められた公益通報者の保護に反する。元自衛官の五ノ井里奈さんの裁判を経ても、ハラスメントを巡る自衛隊の現状は変わっていない」と話し、権利の保護を求めた。【後藤佳怜】

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