「万博行くなよ。出入り禁止」発言の大阪・箕面市長 一転して撤回

記者会見で、議会での不規則発言を撤回した大阪府箕面市の上島一彦市長＝箕面市役所で2024年6月21日午後5時35分、野原寛史撮影

　大阪府箕面市の上島一彦市長（65）＝地域政党・大阪維新の会所属＝は21日、2025年大阪・関西万博に関連して批判的な質問をした市議に「万博行くなよ。出入り禁止や」とやじを飛ばしたことについて、前日の主張から一転して発言を撤回した。

　上島氏は、市役所であった記者会見で「万博に不安を感じている方も一定数いることを改めて理解し、そのような方にも万博を体験してもらいたいとの思いから、また大阪維新の吉村（洋文）代表の助言もあり、不規則発言を撤回することにした」と釈明した。

　上島氏は19日の市議会一般質問で、共産党の市議が万博に子どもを無料招待する府の事業について、会場の安全面への懸念などから市内の子どもたちの参加を取りやめるよう求めたところ、強い口調でやじを飛ばした。

　市議は発言の撤回と謝罪を申し入れたが、上島氏は20日の取材に「以後は気をつけるが、撤回・謝罪はしない」としていた。

　大阪維新の吉村洋文代表（府知事）は21日、「上島氏と直接話をした。丁寧に説明するという意味からも撤回すべきだと考えている」と述べた。

　吉村氏は3月、テレビ番組で万博に批判的なコメントをしたとして、コメンテーターを名指しして「（万博）会場に入れさせない」との趣旨で発言。その後に撤回し、謝罪していた。

　3月のことについて吉村氏は「僕自身の発言が一番ひどいと思う」と語った。【野原寛史、東久保逸夫】