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万博パビリオン追加費用、最大77億円 簡易型への移行進まず

毎日新聞 / 2024年6月24日 21時3分

建設が進む大阪・関西万博の会場=大阪市此花区で2024年3月11日、久田宏撮影

 2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設が遅れている問題で、日本国際博覧会協会は日本側に生じる追加の費用負担を最大77億円と見積もっていることが判明した。24日、協会関係者が明らかにした。参加国が自前で建設する「タイプA」から協会が建設を代行する簡易型「タイプX」への移行が進まないことが理由。Xの建設費を回収できないだけでなく、余ったXの別用途への転用や、万博からの撤退などで生じた空き地の活用に、追加費用が生じるという。

 最大77億円の追加費用はタイプAの建設が当初の予定通り進んでいれば、日本側が負担する必要のなかった出費だ。協会関係者によると、追加費用は最大2350億円の会場建設費の枠内で捻出する方針。ただ、災害など不測の事態に備えて会場建設費の枠内で130億円確保している予備費を一部取り崩す可能性もあるといい、協会の見通しの甘さが問われそうだ。

 タイプAは当初、約60カ国が希望していたが、資材や人件費の高騰で建設業者との契約が難航。19日現在、Aは51カ国に減り、うち32カ国が着工した。一方、11カ国は建設業者が決まらないまま希望を変えておらず、25年4月の開幕に間に合わせるには危機的な状況となっている。

 協会は9棟のXを建設中だが、当初Aを希望していた約60カ国のうちXへの移行を決めたのは3カ国。5カ国は協会が用意する共同入居型のタイプCに移行した。Xの建設費はAと同様に参加国の負担となるが、Cは日本側が負担する仕組みとなっている。そのため、このままXに移行する国が増えなければ、協会は6棟分の建設費を回収できず、Cに移行した場合でもXを転用するための追加工事が必要になる。【東久保逸夫、藤河匠】

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