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ASDの娘に幸あれ 家族の日常をYouTubeに きっかけは周囲の「?」

毎日新聞 / 2024年6月24日 12時51分

平山愛鈴ちゃんがコミュニケーションを取るのに使うイラスト入りのカードについて説明する母愛理さん=長崎県佐世保市小佐々町で

 長崎県佐世保市の平山愛理さん(31)が、生まれつきの脳機能障害である自閉スペクトラム症(ASD)と診断された長女愛鈴(あられ)ちゃん(4)と家族の日常を動画投稿サイト「ユーチューブ」で発信し、人気を集めている。平山さんは「動画発信を通して多くの人とつながれ、当事者や家族として発信できることがたくさんあると気付けた」と話す。【百田梨花】

 ASDは発達障害の一つで、コミュニケーションや初対面の人との面会、知らない場所に行くことが苦手だったり、こだわりが強かったりするなどの傾向がある。

 愛鈴ちゃんは1歳半まで「ママ」や「抱っこ」など20くらいの言葉が話せていたが、徐々に出なくなり、2歳10カ月ごろに知的障害を伴うASDと診断された。

周囲から「わがまま」と言われ

 愛鈴ちゃんがASDの症状でパニックになって泣きわめいていた時、通りすがりの人から「わがまま」と指摘されたことがあった。平山さんがパニックに対処するためにあえて冷静に見守っていると、周囲の人に「何で母親は無視しているのか」と言われたこともあった。

 平山さんはASDのことが知られていないと実感し、「当事者・家族の私たちがありのままの日常を発信しよう」と決意。2023年12月にユーチューブに「あられちゃんねる」を開設すると、登録者は半年で5000人を超えた。

 言葉を話せない愛鈴ちゃんが体の動きで意思を伝える姿や、楽しそうに料理を作る様子などを投稿。ASDの当事者や家族からそれぞれの経験や支援の重要性を指摘するコメントが次々に寄せられた。

姉と支援団体を設立

 平山さんは、ASDの子供を持つ姉の永安沙弥香さん(39)=同市=と、当事者や家族を支援する団体「みんなのわ いっぽいっぽ」を4月に設立。活動の幅を広げるためにクラウドファンディングなどで資金を集め、法人化を目指している。

 平山さんは「ASDの人は就学や就職の選択肢が少ない。動画発信や団体での活動でASDへの理解を広げ、愛鈴の将来の可能性が少しでも広がってほしい」と願う。

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