警察手帳偽造容疑、自称「警察マニア」の26歳逮捕 乗用車も改造か

本物の警察手帳（右）と容疑者が所持していたとみられる偽の警察手帳＝西和署で2024年6月26日午後2時58分、木谷郁佳撮影

　警察手帳に取り付ける記章（エンブレム）を偽造したなどとして、西和署は26日、大阪府高石市の配送運転手、能塚翔悟被告（26）＝有印公文書偽造・同行使罪で起訴＝を公記号偽造・同使用の容疑で逮捕した。「警察マニアとしての欲求を満たすために手帳を偽造し、職務質問した」と容疑を認めているという。覆面パトカーを装うために自らの乗用車を改造した疑いもあり、今後、道路運送車両法違反（不正改造）の容疑でも調べる。

　逮捕容疑は、記章のレプリカが付いた警察手帳のようなものに、大阪府警の文字を刻印した金属プレートを貼り合わせるなどして、記章を偽造。4月17日に堺市西区の浜寺公園にいた20代男性4人のグループに、作成した偽の警察手帳を見せて職務質問を装い、名前や電話番号を聴取したとしている。

　西和署によると、5月31日の逮捕前の家宅捜索で、捜査員が偽の警察手帳を発見。乗用車には、パトロールを装うための赤色灯や車載マイクも見つかった。

　車内に職務質問した人の名前や携帯電話の番号をメモした紙が残っており、職務質問を装い聴取していたことが発覚。能塚容疑者の供述などから、警棒のレプリカやモデルガンを装備して私服警察官になりきり、大阪府内を中心に複数回、職務質問を装っていたとみられるという。【木谷郁佳】