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船橋の花火大会が存亡の危機 係留船に燃えかす 補償に1200万円

毎日新聞 / 2024年7月2日 21時30分

2023年10月、4年ぶりに実施された「船橋港親水公園花火大会」=千葉県船橋市提供

 千葉県船橋市は、夏の風物詩として市民に親しまれてきた「船橋港親水公園花火大会」を今年度は中止することを決めた。会場の近くの港に停泊していたプレジャーボートに燃えかすが落ちる被害があったことなどから、会場周辺からの協力が得られにくくなり、同公園での実施は困難と判断した。新しい場所での開催には調整などに3カ月余かかるとして、花火大会自体の中止も含め、今月前半までには決めたいとしている。

 同大会は「ふなばし市民まつり実行委員会」が主催し、市が事務局を担う。2000年に「船橋港親水公園竣工(しゅんこう)記念花火大会」として始まった。アクセスがよく、打ち上げ場所から観覧場所までが比較的近いことから、迫力があるとされて親しまれてきた。

 新型コロナ禍明けで23年10月、4年ぶりに実施。約4000発が打ち上げられ、約6万人を魅了した。市は今年度予算にも3700万円を計上し、実施する予定だった。

 ところが、4年ぶりだった昨年、港周辺に停泊するプレジャーボートに燃えかすが落ちて汚れや焦げ付きなどの被害が拡大。花火大会の開催に厳しい意見も出るなど理解や協力を得ることが難しくなった。さらに、市によると、保険会社が支払った補償額が約1200万円に上り、仮に昨年度並みに実施しても、保険料が大幅増になるか、そもそも保険に入れるかも不明という。

 市では、会場を変えるか、今年度は中止するかを検討している。過去には、ふなばし三番瀬海浜公園で実施されたこともあったが、新しい場所にするには、安全に打ち上げができて、多くの観客が観覧できる会場の確保や、周辺の理解や協力、関係機関との調整、会場までのアクセスの確保など課題や検討項目が多岐にわたるという。

 同市商工振興課は「花火大会を毎年実施していた頃はこれほどの問題にはならなかったが、4年ぶりの開催で、改めて疑問に思った人もいるかもしれない。市内外の関心は高く、早く決定して公表したい」としている。【石塚孝志】

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