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ゆるキャラ乱立でリストラ!? 一本化へゆるくない現実 栃木・小山

毎日新聞 / 2024年7月5日 15時30分

現在活躍している7体の市公認のキャラクター=小山市提供

 栃木県小山市は「おやまブランド」として認定してきた公認キャラクターを市民らの投票などで一本化する。市民の視点で選ぶことをコンセプトに新たな認定制度を立ち上げるためだ。市内ではこれまでに公認、非公認を含め「ゆるキャラ」が乱立していたため1体に絞り込むことで、市の特徴を際立たせ知名度アップを図る狙いがある。市民からは「ゆるキャラが多すぎる」との声もあがっており、公認を巡ってゆるキャラたちには「ゆるくない現実」が突きつけられている。

 現在、市に認定されている「おやまブランド」のキャラクターは7体。市内のデザイナー作の「開運★おやまくま」、小山商工会議所青年部の「かぴょ丸くん」、市観光協会の「政光くん・寒川尼ちゃん(小山氏の祖)」▽「セグピー(市の鳥セグロセキレイ)」▽「ピンキー(市の花思川桜)」▽「ニューピンキー(同)」――の6組7体を公認している。市によると非公認キャラは多数あり、全ては把握できていないという。

 新たな公認キャラを巡っては、現在公認されている7体を中心に、非公認も交え争われるとみられる。

 公認キャラが増えた背景には2000年代後半からのゆるキャラブームがある。全国でゆるキャラが乱立し、小山市でも次々とゆるキャラを公認した。

 2010年代半ばには、乱立したゆるキャラをリストラし一本化する自治体も。大阪府では発信力を強化するために14年に45体あったゆるキャラを「もずやん」に一本化した。小山市でも市民らから「ゆるキャラが多すぎてどれが公認か分かりにくい」などの声もあり、アピールに一貫性を欠くという側面もあった。

 市の新制度では「おやまブランドセレクション」として認定する「キャラクター」部門を原則1体(1組)に絞り込む方針で、担当者は「ひとつのキャラクターにスポットが当たることで他のキャラクターにも注目が集まれば。前向きにとらえて活動してほしい」とする。

 これまで、公認キャラは市の公式行事や民間のイベントに参加し市をPRしてきた。中には企業とコラボしグッズの販売をしているゆるキャラもおり、活動に影響が出る可能性もある。

 市の公認キャラを運営する関係者は「公認から外れてもこれまでと同じように活動したい」とするが、市は公認を外れた場合の扱いについてはまだ決めていないという。この関係者は「たくさんのキャラクターがいるのもまた小山の特徴。手を取り合ってみんなで小山を盛り上げていけたら」と前を向く。

 新たな公認キャラの募集対象は、市内に活動拠点と活動実績があり、着ぐるみで市の応援活動ができること。他薦は31日まで、自薦は8月30日まで募集する。書類審査後、市民などが一般投票する。その後、有識者らでつくる「小山ブランド創生協議会」が審査し、来年2月に決定する。認定期間は来年度から5年間。新制度では特産品などのブランドも10品程度に絞り込む。問い合わせは市まちの魅力推進課(0285・22・9356)。【松沢真美】

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