バンドウイルカ赤ちゃんすくすく 繁殖失敗乗り越え春に誕生 茨城
毎日新聞 / 2024年7月10日 14時0分
茨城県大洗町磯浜町のアクアワールド県大洗水族館で今春、バンドウイルカの赤ちゃんが誕生し、2002年のリニューアルオープン以来初めて繁殖に成功した。一般公開の時期は未定だが、生後3カ月を過ぎた赤ちゃんイルカは、丸みを帯びてすくすくと育っている。
赤ちゃんイルカは、飼育歴25年の母親モモと同23年の父親ニックの間に生まれた雌で、6月末時点の体長・体重は推定でそれぞれ約150センチ、約50キロ。水槽の金具をつつくなど、この1カ月で好奇心が強くなったという。
何度か繁殖に失敗してきた同館。23年7月にエコー検査で妊娠が判明してからは、血液検査などでモモの健康を管理し、赤ちゃんの大きさや心拍も超音波検査などで確認してきた。それでも水中で出産するだけに「人間ができるのは環境面の整備くらい」と海獣展示課の森島和也さん(41)。赤ちゃんが水槽内の溝にはまってけがをしないよう詰め物をするなどして待つ中、24年3月29日に体長120センチ程度の赤ちゃんが生まれた。
森島さんが特に気を配ったのが生後1、2週間。赤ちゃんイルカは1年~1年半は母乳やミルクで育つため、この時期に親子関係をしっかり作り、授乳を習慣づけることが大事だという。モモの体力消耗を防ぎ子育てに集中させるため、「乳母役」の雌イルカを母子の水槽に投入。生後間もない赤ちゃんは通常、母親が作った波に乗って泳ぐが、モモが疲れている時は乳母イルカが赤ちゃんと一緒に泳ぎ波を作るようにした。
作戦は成功し、生後1カ月ほどで泳ぎは安定。今は、同じ水槽で暮らす数頭のイルカと一緒に泳ぐこともあれば、一頭で泳ぐ時もある。
森島さんは「過去の失敗があるので、ほっとした気持ちが大きい。この命をつないで、早くお客さんに親子の姿を見せたい」と顔をほころばせた。健やかに育ち、来館者が見える水槽に自力で移動できるようになるなどすれば、一般公開も視野に入るという。【斉藤瞳】
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