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「早く水俣病解決すべきだ」 マイク切られた男性訴え 再懇談で

毎日新聞 / 2024年7月10日 19時43分

水俣病患者連合の松崎重光副会長(左端)と、休憩中に身を乗り出して言葉を交わす伊藤信太郎環境相(右)=熊本県水俣市で2024年7月10日午前10時46分、西貴晴撮影

 水俣病患者・被害者団体と伊藤信太郎環境相との再懇談は10日、熊本県水俣市内で2日目の日程があった。5月の懇談時に環境省職員にマイク音声を切られた「水俣病患者連合」副会長の松崎重光さん(82)が参加し、亡き妻らへの思いを改めて伝えた。

 松崎さんは、漁師をしていた父のことや、患者に認定されないまま2023年に79歳で亡くなった妻悦子さんが体の痛みに苦しんだ生前の様子を振り返り「かわいそうだった」などと語った。そして、「早く水俣病を解決すべきだ。互いに話をして分かり合えれば一番幸せと思っています」と訴えた。松崎さんが語り終えるまで約4分間、伊藤氏は静かに聴き、「松崎さんのご不満、憤り、困難が少しでもなくなるよう全力を挙げたい」と応じた。休憩に入ると身を乗り出して言葉を交わしていた。

 このほか患者連合は未認定患者の医療・福祉の充実などを要望した。再懇談最終日の11日は八代海の獅子島(鹿児島県長島町)などで島在住の被害者団体代表らの話を聞く予定。【西貴晴】

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