1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

博報堂に罰金2億円の有罪判決 東京五輪の業務で談合 東京地裁

毎日新聞 / 2024年7月11日 11時12分

東京地裁=東京都千代田区で2020年1月15日午前10時36分、米田堅持撮影

 東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件で、独占禁止法違反(不当な取引制限)に問われた広告大手「博報堂」に対し、東京地裁は11日、求刑通り罰金2億円の判決を言い渡した。グループ会社「博報堂DYスポーツマーケティング」前社長の横溝健一郎被告(57)は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)とした。安永健次裁判長は「大規模な入札談合で公正かつ自由な競争を阻害した」と述べた。

 大会組織委員会が競技会場ごとに発注したテスト大会や本大会の運営業務で受注予定者を事前に決めたとして、広告・イベント6社と各社の役員ら7人が起訴された一連の事件で法人の判決は初めて。

 判決は、横溝前社長が組織委大会運営局の元次長=独禁法違反で有罪確定=の意向に沿って他社と受注調整を試みたと指摘した。弁護側は談合の認識を否定していたが、判決は、各社の担当者が元次長との面談を重ねる中で、入札に向けた行動を互いに認識し、歩調を合わせる共通の意思が形成されたと認定した。

 その上で、横溝前社長について「社員として会社の利益を図るためとはいえ、(受注調整をしたことは)安易な選択と言わざるを得ない」と述べた。ただ、他社の入札参加の有無や入札価格について情報交換がされたとは認められず、競争を制限する程度は強くないとして執行猶予が相当と判断した。

 判決によると、横溝前社長らは元次長と共謀し、2018年2〜7月に組織委が発注したテスト大会の計画立案業務や本大会の運営業務について受注調整して談合した。各社の合計の受注金額は計約437億円に上った。博報堂は「判決内容を精査して対応を検討する」とコメントした。【井口慎太郎】

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください