福岡・苅田で貨物船が爆発 9人負傷、3人は重傷 命に別条なし

爆発が起きたとみられる船舶＝福岡県苅田町松原町で2024年7月11日午前11時36分、松本昌樹撮影

　11日午前9時半ごろ、福岡県苅田町松原町のUBE三菱セメント九州工場の岸壁に接岸していた貨物船「第十英裕丸」（499トン、全長約60メートル）で爆発が起きた。福岡県警行橋署によると、乗組員と荷受けをしていた作業員計9人が負傷した。うち7人が搬送され、少なくとも3人が重傷だという。

　同署などによると、貨物船はセメントを製造するための土を積んでいた。接岸後に土を降ろすため、乗組員が機械式のハッチを開けようとしたところ、突然爆発したという。火災は起きなかった。負傷した9人は10～50代の男性。爆風に伴うやけどなどを負ったとみられるが、いずれも命に別条はない。県警が原因を調べている。

　近くの工場で働く20代の男性従業員は「ドンという雷のような音が聞こえ、一瞬揺れた。何が起こったのか分からなくて驚いた」と話した。近くで船舶修理会社を営む男性（74）も「事務所で話していたら突然、ドーンという大きな音がした。近くで雷が落ちたかと思った」と驚いた様子だった。

　現場は北九州空港の南西約6キロの港湾地帯。【松本昌樹、河慧琳、田崎春菜、山下智恵】