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直木賞、一穂ミチさんの「ツミデミック」が受賞

毎日新聞 / 2024年7月17日 18時41分

一穂ミチさん「ツミデミック」(光文社)

 第171回直木賞の選考会が17日、東京都内で開かれ、一穂ミチさん(46)の「ツミデミック」(光文社)が選ばれた。

 一穂さんは大阪府出身。2007年に「雪よ林檎の香のごとく」でデビューし、BL(ボーイズラブ)作品を数多く執筆してきた。21年に初めて刊行した一般文芸の短編集「スモールワールズ」で吉川英治文学新人賞を受賞した。今回の受賞作は、コロナ禍での犯罪をテーマにした短編小説集。調理師の職を失った男が、近所の金持ちの老人に近付き財産を得ようとする「特別縁故者」や、料理宅配サービスの配達員の男性にのめり込んでいく女性の姿を描いた「ロマンス☆」など、6編の短編が収録されている。

直木賞選考委員・三浦しをんさんの話

 「令和元年の人生ゲーム」と「ツミデミック」に多くの票が集まった。後者は、コロナ禍を小説の「ネタ」として扱っているというのでなく、深刻な状況下での登場人物の暮らしや感情が描写されている点が高く評価された。

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