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避難のペンギンたち戻る 地震から半年、「のとじま水族館」営業再開

毎日新聞 / 2024年7月20日 17時41分

水族館の再開初日に訪れ魚の泳ぐ様子を眺める親子=石川県七尾市で2024年7月20日午後3時0分、国本ようこ撮影

 1月の能登半島地震の影響で休館していた「のとじま水族館」(石川県七尾市)が20日、損傷した配管などの復旧工事が一部で完了したとして、約半年ぶりに営業を再開した。能登半島の人気観光地に、久々に親子連れの笑顔と歓声が戻った。

 同館は約400種2万2000個体を飼育していたが、元日に震度6強の激しい揺れに襲われ、水槽のろ過装置や配管設備が損傷した。水温や水質が調節できずジンベエザメ2頭が死んだ。計約4000個体が死に、甚大な被害が出た。

 ペンギンやイルカ、カワウソなど計9種63個体を全国の水族館や動物園に避難させていたが、設備の一部を復旧し、約半数の個体を帰還させた。再開後は約210種7500個体を展示。ジンベエザメのいた巨大な水槽では温暖域のサメやエイ類などを泳がせている。イルカは暑い時期の輸送を避け、今冬の展示再開を目指す。

 開館時間の約1時間前に家族と岐阜県からかけつけた会社員、栗沢識子(さとこ)さん(46)は「母の実家が能登島で、小さい時から来ており被災はショックだった。今日は本当にうれしい」と目に涙を浮かべた。

 境谷仁館長(57)は「とにかく生き物の命をつなぐことに職員全員が懸命に努力した。一日も早く全面再開できるよう努力したい」。イルカとアシカの飼育を担当する釘宮ひなたさん(25)は地震直後を「何から手を付けていいかわからなかった。配管の損傷部分を見つけることに一番苦労した」と振り返り、「久しぶりにお客さんの顔を見て、たくさんの方々に応援され水族館が成り立っていると改めて感じた」と述べた。

 午前9時~午後5時(12月1日~3月19日は閉館を30分繰り上げ)。高校生以上1000円、中学生以下は当面無料。【国本ようこ】

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