堀井学衆院議員、香典配布の指示認める供述 東京地検特捜部の聴取に

堀井学衆院議員

　堀井学衆院議員（自民党を離党、比例北海道）が、選挙区内で違法に香典を配布したとされる事件で、堀井氏が東京地検特捜部の任意聴取に対し、容疑を認めていることが判明した。違法と知りながら自らが参列しない葬儀に秘書に香典を持って行かせていたという趣旨の供述をしているという。特捜部は、堀井氏本人の立件も視野に捜査を進めている。

　関係者によると、堀井氏は2022年ごろ、自身の選挙区である北海道9区内の有権者に対して、自身の名を記した香典や枕花を秘書や親族に持参させた疑いが持たれている。堀井氏が、無料通信アプリ「LINE（ライン）」で指示をしていた証拠が残っていたという。

　公職選挙法は議員本人が葬儀に参列した場合を除き、選挙区内で香典を渡すことを禁じている。違法寄付の総額は数十万円に上るとみられる。

　特捜部は18日に堀井氏側への強制捜査に乗り出し、パソコンやICレコーダーなどを押収。堀井氏本人のほか、堀井氏の当時の秘書や、香典を受け取ったとされる有権者側から事情聴取している。

　堀井氏は、自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る政治資金規正法違反容疑でも告発されている。【安元久美子、北村秀徳、岩本桜、山田豊】