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土蔵をスタジオに アジカン・後藤さんがミュージシャン支援NPO

毎日新聞 / 2024年8月1日 14時0分

藤枝市の北村正平市長(右)と連携協定を結んだアジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文さん=静岡県藤枝市役所提供

 人気ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」(アジカン)でボーカルやギターを担当する後藤正文さん(47)が、静岡県藤枝市を拠点とするNPO法人「アップルビネガー音楽支援機構」を設立した。7月19日には市と「連携協定」を締結。明治時代の土蔵を音楽スタジオに改築してミュージシャンの活動を支援するとともに、ワークショップや地域交流を行うコミュニティースペース作りを目指す。【藤倉聡子】

 後藤さんは同市に隣接する島田市六合地区出身。県立島田高から関東学院大に進み、在学中にアジカンを結成した。2003年のメジャーデビューから約20年間で、音楽の制作現場の変化を実感してきたという。CDよりもオンライン配信で音楽が聞かれるようになり、大手レーベルに所属しないミュージシャンは以前にも増して制作費を制限されるようになった。制作で最も出費となるのがスタジオ使用料。そこで、ミュージシャンが気兼ねなく使えるスタジオの建設を思い立ったという。

 改築される土蔵は、明治時代から茶の倉庫として使われていた。屋根の高さは約6・5メートルで天井が高く、ドラムの録音にも適しているという。スタジオの名称は「ミュージックインフジエダ」。25年秋ごろに完成する予定で、後藤さん自身がこれまでに集めたレコーディング機材を提供し、録音技術の継承の場にもしたいと考えている。また、隣接するビルにミュージシャンらが滞在できる宿泊施設と、さまざまなワークショップや地域交流に使えるコミュニティースペースを整備し、これもNPOが運営する。

市と連携協定も

 藤枝市と地元企業、商店などが進める旧市街地再生や地域振興の取り組みとも連携していくため、7月19日に市との協定を締結した。「金銭的に恵まれた人だけが優れた環境にアクセスできる社会になってきた。才能ある人が経済的な障壁の前に引き返し、可能性を失うのを何とかしたいと考えるようになった」とNPO設立に至る思いを語った後藤さん。「顧客を集めるのではなく、参加者を募って共に運営していく、新しい形のスタジオを目指す」としている。

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