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全国のかっぱ好きが集い50年 民話の里・遠野の「かっぱ村」で式典

毎日新聞 / 2024年8月8日 10時15分

式典であいさつする加藤政晴村長(左端)=岩手県遠野市内で2024年8月3日午前10時16分、隈元浩彦撮影

 「川には川童(かっぱ)多く住めり」。民俗学者の柳田国男が代表作「遠野物語」でそう記した岩手県遠野市。「かっぱ狛犬(こまいぬ)」が鎮座するなど、かっぱ寺として知られる常堅寺(同市土淵町)で3日から2日間、全国のかっぱ好きが集う「かっぱ村」結成50年の記念祭が開かれた。

 かっぱ村は1975年、かっぱ伝承にロマンを感じる人たちが集まり発足。初代村長には「天の夕顔」で知られる硬骨の文士、中河与一が、その後をノンフィクション作家、大野芳が継ぎ、現在の村長は茨城県在住の文筆家、加藤政晴さん(79)が務める。会員の高齢化が進んだことから、1年前倒しでの50周年の記念祭となった。

 常堅寺との共催で行われ、本堂には会員らが持ち寄せた、かっぱ関連の絵画、彫刻、民芸品など数百点の展示コーナーがしつらえられ、さながらかっぱ博覧会のよう。寺には、その昔火事に見舞われた折に、かっぱが火を消したという伝承が残り、寺の裏には「かっぱ淵」、境内には頭部が皿形の「かっぱ狛犬」があるなど、かっぱとの縁は深い。

 3日の式典では、丸谷清人住職(74)がかっぱ村の功績をたたえた上で、「かっぱを通して、地域活性化につなげ、交流人口も増やしたい」とあいさつ。かっぱの扮装(ふんそう)で現れた加藤村長は「かっぱはうそをつきません。その精神を世に伝え、少しでもいい社会にしたい」とユーモアたっぷりに語った。境内では地元伝統の「しし踊り」が披露され花を添えた。【隈元浩彦】

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