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陣痛→出産→回復、同じ部屋で 筑波大付属病院がバースセンター開業

毎日新聞 / 2024年8月12日 14時30分

新たにオープンしたつくば市バースセンターの個室。クローゼット内の医療機器は出産時以外は見えないようにしている=茨城県つくば市天久保2の筑波大付属病院で2024年7月26日、信田真由美撮影

 妊婦が「陣痛室」「分娩(ぶんべん)室」などへ移動することなく、陣痛から出産、産後の回復までの約1週間を同じ部屋で過ごせる「LDR室」12床を備えた「つくば市バースセンター」が1日、茨城県の筑波大付属病院に新たにオープンした。高度な医療を提供する「特定機能病院」で、こうした出産のシステムを取り入れるのは珍しいという。【信田真由美】

 センターはつくば市が約3億円の補助をして整備された。専属の助産師15人が中心となって出産をサポートし、分娩時には医師が立ち会う。追加料金はかからず、通常の大部屋と同じ価格設定にするという。出産リスクの低い妊婦のみ利用でき、持病があったり赤ちゃんが未熟児だったりする場合は従来通りの周産期病棟を案内する。

 部屋は全て約30平方メートルの個室。シャワー、トイレ、洗面台、ソファ、小さいテレビや冷蔵庫も備えマンションの一室のように過ごせる。赤ちゃん用のベッドや授乳いすもある。生後すぐの赤ちゃんの処置をする特殊なベッドなどの医療機器はクローゼットに入っており、出産時以外は見えないような作りになっている。

 内装は本多裕子看護師長が考案。茶色系のアースカラーで家具や布団の色などを統一し、温かみのある色の照明はベッドサイドで絞ることもできる。本多さんは「出産はリラックスがとても大事なので照明や家具の色にこだわった。リラックスすればお産が進むのも回復するのも早くなる」と説明する。

 濱田洋実教授(産婦人科)は「旧来の病院はどうしても寒々しくなってしまっていたが、お産は病気ではなく人としての崇高な営み。それに見合った環境を整えた。安全性は確保しつつ、快適性を高め、赤ちゃんにとっての人生のスタートを家族みんなで祝える場所にしたい」と話した。

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