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卵5個、オーブンの一手間 創業100周年、洋食店自慢のオムライス

毎日新聞 / 2024年8月25日 8時15分

自慢のオムライス。ケチャップのほか、デミグラスとカレーのソースもある=千葉県習志野市の「レストランあけぼの」で2024年7月4日午後2時48分、石塚孝志撮影

 オムライスの黄色くフワッとした表面に、スプーンを立てるときのワクワク感がたまらない。思ったよりも肉厚な卵の下に赤いケチャップライスが現れた。8月7日に創業100周年を迎えた街の洋食店「レストランあけぼの」(千葉県習志野市)自慢のオムライス(税込み1430円)だ。3代目店長の石橋亮さん(49)は「ライスとの割合を考えて、オムライス一つに、卵を5個使っています」と話す。

 京成電鉄が車両工場の一部を高砂(東京都葛飾区)から津田沼に移転した際、高砂駅前の団子店の娘だった祖母が食堂を開いたのが始まりだ。2代目の新治郎さん(故人)は、姉が東京の老舗洋食店、日本橋「たいめいけん」の娘と友人だった縁で、同店や虎ノ門「ケルン」で修業した。

 3代目も「ケルン」で修業。当時、同店には一度に100人ほどの客が入ったが、わずか数人のコックで調理していた。「昼時は戦場みたいだった。段取りや手際の良さなども学んだおかげで、今も一人で仕込みや調理をしています」と笑う。

 薄焼き卵をケチャップライスにのせて布巾で包んでいた初代のオムライスは、2代目から鶏肉を豚の赤身に替えてコクを出すとともに、フライパンを使って卵で包む本格的な洋食へ。さらに3代目は、ライスを炒めた後にオーブンで焼く一手間を加えた。「コメは粘りが出て冷えると団子状になる。最後までパラパラな状態で食べてほしい」

 ソースも常連客の隠れメニューだった10日以上煮込んだ自慢のデミグラスソースやルーから作る人気の激辛カレー(各同275円増)を加えた。

 石橋さんは「おいしいものを食べたいなと思った時に『あけぼの』に来て、少し幸せな気分になってもらえれば」と話す。祖母、父から受け継いだ味を進化させながら、地元で愛され続けている。【石塚孝志】

レストランあけぼの

 習志野市津田沼3の9の16。京成津田沼駅から徒歩5分▽午前11時~午後3時、同6~10時。火・水曜定休、祝日営業(代休あり)▽047・472・3260。

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