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岩国市長が米海軍オスプレイを受け入れ表明 安全性に不安の声も

毎日新聞 / 2024年8月27日 20時32分

米海軍輸送機CMV22オスプレイの岩国基地への配備計画について容認を表明する山口県岩国市の福田良彦市長=山口県岩国市で2024年8月27日午前10時3分、大山典男撮影

 米空母艦載機の機種変更に伴い、米軍岩国基地(山口県岩国市)に米海軍の輸送機CMV22オスプレイとステルス戦闘機F35Cを国内で初配備する計画を巡り、岩国市の福田良彦市長は27日、市議会本会議で「基地周辺の騒音状況は現在よりも広がらない見込みだ。周辺住民の生活に大きな影響を与えるものではないことなどから了承する」と述べ、配備を受け入れる考えを示した。

 米軍オスプレイの国内配備は海兵隊の普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)、空軍の横田基地(東京都福生市など)に続いて3カ所目。

 オスプレイを巡っては、米空軍のCV22が2023年11月に鹿児島県・屋久島沖で墜落し、米軍が一時、全てのオスプレイの運用を停止。24年3月、事故原因が判明したとして運用を再開した。米軍は今月1日に公表した報告書で、変速装置(ギアボックス)内のギアの破損による左翼の故障と、操縦士が警告灯を無視して早期に緊急着陸しなかった判断ミスが事故原因としたが、岩国基地周辺の住民らからは「十分な安全対策が取られていない」と配備を不安視する声がある。

 このため、岩国市や山口県は機体の安全性や騒音などについて国に文書で照会。国からの回答を踏まえ、市や県などは22日、「(オスプレイは)米政府が開発段階で安全性を確認し、日本政府としても独自に安全性を確認している」「基地周辺住民の生活環境に大きな影響を与えるものではない」とする検証結果を公表した。福田市長は27日の市議会本会議で「運用再開後、トラブルもなく、安全に飛行している。国として機体の安全性に問題がないとしており、安全に運用されると考えている」と述べた。

 防衛省などによると、米海軍は横須賀基地(神奈川県横須賀市)を母港とする原子力空母ロナルド・レーガンが同型のジョージ・ワシントンと交代するのに合わせて艦載機の機種を一部変更する予定。岩国基地は横須賀入港中の艦載機の拠点となっており、オスプレイとF35Cが年内にも配備される見通しだ。艦載機全体の機数(約60機)には大きな変更がないように調整されるという。一方、米海兵隊が配備している戦闘機部隊については、ステルス戦闘機F35Bへの機種変更などに伴い、10機程度減少するとしている。

 岩国基地周辺自治体の山口県和木町と周防大島町は28日にも配備受け入れの姿勢を示す見通し。周辺市町の方針を踏まえ、県も近く受け入れを表明するとみられる。【大山典男、脇山隆俊】

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