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「生きた証しを残す最後のチャレンジ」 石田純一さんが生前葬

毎日新聞 / 2024年8月28日 20時45分

ひつぎから起き上がる石田純一さん=東京ビッグサイトで2024年8月28日午後2時45分、山崎明子撮影

 「振りかえれば面白い人生でした」――。タレントの石田純一さん(70)の生前葬のイベントが28日、東京ビッグサイトであった。この日始まった終活に関する見本市「エンディング産業展」(主催=東京博善)のプログラムのひとつ。15年連れ添った妻でプロゴルファーの東尾理子さん(48)から弔辞を贈られ、残りの人生も精いっぱい生きることを誓った。

 石田さんといえば、1980年代後半から90年にかけてのトレンディードラマ全盛期に活躍し、一世を風靡(ふうび)した。実生活でも恋多き男として知られ、「不倫は文化だ」の言葉が物議を醸した。

 この日、会場は白い供花で飾られていた。出演したドラマやプライベートな映像で石田さんの半生を振り返るメモリアルムービーが上映され、しめやかな雰囲気で生前葬は始まった。

 白いひつぎのふたが開けられると、中からタキシードにちょうネクタイの石田さんが立ち上がった。素足がトレードマークの石田さんらしく、黒いエナメル靴には靴下なしだ。

 理子さんは「石田純一はたくさんの家族があった存在でした」と弔辞を読み始めた。3度の結婚を繰り返したことを念頭に「家族としての役割は計り知れず、休みの日には70歳とは思えないほど全力で遊び、(かつての妻との間の子で)大人になった壱成君やすみれちゃんからも慕われ、愛されました」とたたえた。最後に「彼の冥福を祈ります。ありがとう、さようなら」としめくくった。

 喪主を務めたのは石田さん本人。「人は一人一人歴史があり、生きたようにしか死ぬことはできない。十分に生きたという証しを残す最後のチャレンジが『死』だと思う」とあいさつした。「もうしばらくの間、みなさんと楽しい時間を作っていきたい」と述べ、会場をなごませた。

 エンディング産業展は2015年から始まり、今回で10回目。葬祭や宗教、心のケアなどに関する企業など約190団体が参加し、伝統仏教9宗派の合同法要やセミナーなどの催しが開かれた。宇宙葬やペット供養など新しい形の弔いも紹介された。葬送文化を研究する東京工業大博士課程の谷山昌子さんは「弔いが故人の視点だけではなく、送る側の思いが反映されるようになってきている」と話している。29日まで。【山崎明子】

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